2007年07月12日

No.420 好き嫌いの話

 このタイトルに見覚えがある人がいるだろう。
 少なくとも当ブログを見に来ている、とある1人には心当たりがあるはずだ。
 要するに、企画パクリである。

 好き嫌いの話 は当ブログのお気に入りリンクの最上部に位置する、クリスの濃い部屋 の7月10日のブログを見て、その返信があまりにも長すぎるためそのまま自分とこのブログに掲載しちゃったわけである。
 つまりだ、更新のネタが欲しかったのデス……。
 だってMHFは液晶ディスプレイが割れちゃっててできないしぃ、会社ではピンクボンバーピンクボンバー五月蝿いしぃ、仕方ないじゃんかよぉ。
 リンク貼ったので許してつかぁさい、クリスさん。

 でもこのクリスさんの好き嫌いの話って、うちの6月28日のブログ、味噌汁 vs おすまし を見たから? と思わなくもなかったりしたんですけどね。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 つーわけで、私の食に関する好き嫌いの話です。
 つか、内容のほとんどがクリスさんへの返信になっちゃったりしています。
 まぁテメェの好物や食ぇねぇもんを見たところで面白くもなんともねぇんだよ、と思うかもしれませんが、そこらへんはご勘弁を。
 見たくないかた、出口は コチラ です。(※ちなみにこのリンク先はうちとは一切関係ありません。出口をたまたま検索したらでてきたんです。あしからず)

●クリスさんのとても食えないもの
1.パセリ
 もしゃっと喰えるパセリは私は嫌いではありません。むしろ好き。
 ほんのりと口の中に広がるささやかな苦味が良いです。
 白身魚のフライにつけるタルタルソースにパセリの刻んであるのをいれると彩りもよく幸せな気分になるんですよね。
 あと、とんかつなんかを食べるときに付け合せにキャベツがありますが、そこにパセリもあるととんかつの油っぽさが、パセリのもつ苦味でリフレッシュ。
 また美味しくとんかつを頂けるという、良い箸休めにもなります。
 鮮やかな緑が綺麗だし、そんなに嫌わなくたっていいのになぁ、と思うんですけどね。
 ちなみにどうでもいい話を1つしますと、ブロッコリーとかパセリをじぃっと眺めていると、ドラクエ4の女勇者の髪型に見えたのは私だけでしょうか?(だからどうした?) そうですか、私だけですか……。

2.セロリ
 その独特の峻烈な匂いがたまらなく好きです。
 生でも食えないことはないですが、私は豚肉とセロリの炒め物、要するにセロリと豚肉のチャンプルーが好きです。あれは美味い。
 ちなみに私はあまりマヨネーズは好きではないので、生野菜にマヨネーズをつけて食べる人があまり好きになれません。
 なんでそのままで美味しい野菜にマヨネーズをかけるのか? 味が全部一緒になっちゃうじゃん!

3.納豆
 これは食べれますが、特別好きというわけでもありません。
 でも弟が大好物なんだよね。でも双子であるはずの妹は大の苦手。
 不思議なもんです。
 あつあつの炊きたてご飯に醤油とからしを垂らして匂いを中和した納豆なら美味しいですね。
 ほとんど醤油とからしなので、納豆食ってる気がしませんけど。

4.カキ(柿)
 柿は奈良県の特産物のひとつですから、口にする機会も多いです。
 つか、うちの庭にも柿が生りますが、あれは渋柿なので食えません。食えたモンじゃありません。食ったら腹壊します。壊しました。苦しかった……。

 でもまぁ口にする機会が多いとはいえ、フルーツの中では好きでも嫌いでもないほうです。
 奈良県は渋柿の王様、刀根柿が多いのですが、私は甘柿の王様、富有柿のほうが好きという、郷土愛もへったくれもないヤツですからね……。

5.カキ(牡蠣)
 大好きじゃーっ! なぜこの美味い牡蠣をクリスさんは「臭い」の一言で片付けてしまうのか!? 海のミルクと言われるほど栄養素が豊富な食材、牡蠣。これを食わずしてどうして冬を越えられよう? というほど大好きです。 
 どれほど好きかと言うと、私は毎年冬になると(去年は行けなかったけど)、三重県の的矢地方にある「的矢牡蠣」を食べに出かけていくほど大好きです。 
 的矢の牡蠣は本当に美味しいんです!!
 的矢牡蠣の特徴はとにかくその大きさ。
 そして生食だと「あたる」とされている牡蠣が、清浄法により安心して食べれると言うところにその真価があります。
 的矢の生牡蠣、是非みんなに食べてもらいたいんですけどね。私は感動しましたもん。
 私が毎年行く旅館では、もちろん的矢と言えば、ということで生牡蠣に始まり、牡蠣のワイン蒸し、牡蠣の天ぷら、3種の牡蠣グラタン、牡蠣フライ、牡蠣鍋、牡蠣の網焼き、牡蠣の茶碗蒸し、牡蠣ご飯、牡蠣の汁物、そしてフルーツに柿(ぉぃぉぃ)といった、牡蠣のフルコースを食べさせてくれるんです。
 腹ぱんぱん。胃が弱っている今だと全部は食えませんね。
 今年の冬はハルちゃんと一緒に宿泊する予定。
 めっちゃくちゃ楽しみで仕方がないんですよね。
 クリスさん、臭いという認識は封印して、是非三重県の的矢牡蠣、食べてみてくださいな。愛知からならそう遠くはないはずですし……。それでダメなら無理なんだと諦めても良いかな……。

6.ナス
 これも好き。属性で言うなら、無属性を貫くかのような、あの味のなさがとてもイイ!
 なすの味噌田楽は味噌となすの調和がとても美味しいし、炒め物でも油と相性の良いナスは、夏を代表する野菜じゃないかなぁと思います。
 水ナスを鰹節と醤油とおろし生姜でいただくのも、涼味満点でいいよね。
 でも辛いのはあんまり好きじゃないんで、マーボーナスは食卓に並ばなくてもいい、という点は同意です。
 が、ナスカレーは美味しい! ナスとカレーの絶妙なマッチングは、誰が一体最初に組み合わせたんでしょうかね? 大好物です。

7.酢の物
 私も酢の物はあまり好きじゃない。けど好き嫌いはあまりよろしくないので食べてます。
 特に酢の物で食べる場合は、大好物のきゅうりであればなんとか頑張れる。
 ぽりぽりこりこり、あの食感はたまらんですのぅ。
 ちなみに酢の物を食べると体が柔らかくなる、というのは嘘なんだそうです。

 ……信じていたのに。

8.ウニ
 これも大好き。回転すしにある100円のやつはダメですけど。あれはウニじゃない!
 濃厚な甘みが口いっぱいに広がるウニは大好きで、いつか北海道にうに丼を食べに行きたいなぁと思っています。
 奈良は海がないから美味しいウニは食べられないんだよね……。

●クリスさんの以前は食べられなかったのに食べれるようになったもの

1.大根
 煮たりすると臭い大根、というのは食べたことがないのですが、そんな大根あるんですかね?
 サンマに大根おろしは必須だと自分は思っていますし、大根を大量に摩り下ろしてお鍋に入れる「雪見鍋」も大好物。
 あれをやると鶏肉が柔らかくなって絶品なんですよ。冬に是非!(今回の話は、夏に書くものではないという気がしてきた)
 おでんの大根ももちろん美味しいし、色んなシーンで活躍する冬を代表する野菜ですよね。

2.しそ
 美味しいですよね、シソ。
 なにゆえシソが食べられるのにパセリは食べれないのか? と思うんですけどね……。
 
3.紅茶
 食べ物じゃないジャン、と突っ込んだのは私だけなのかな?
 私は紅茶はあまり好きではありません。特にレモンティーはダメ。
 ミルクティーはまぁまぁ好きだけどさ。
 要するに私は子供の味覚なのか……。

4.梅
 すっぱいものは苦手なくせに、梅のおにぎりは食えます。
 そもそも少年野球をしていた時代、お昼はおにぎりしか食べたらだめでしたから、おにぎりの具が鮭とかこんぶだと、夏場はやばいかもしれませんから、自然と梅のおにぎりを食べる習慣がついていたんですな。
 普通に食えます。好きでもありませんけど。
 コンビニで3つおにぎりを買って来い、と言われたら、私は鮭とネギトロと梅を買ってきますね。
 カツオも捨てがたいけど、梅はやっぱり定番ですから。

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 以上がクリスさんへの返信。
 以下は私の最近好きなものと、昔から絶対食べれないもの。

●好きなもの
1.ラムレーズンバー
 シャトレーゼ のラムレーズンバーに限るんだけど、これはもう最高に美味しい。
 アイスクリームの中では以前まで長年トップに君臨していた雪見大福を超えた! と思ったね。
 これぞ大人の味! って感じのラムレーズンが、アイスと絶妙なコラボレーションでコングラッチュレーション! な感じ。わかる? わかんないよね……。
 風呂上り、これが冷凍庫に入っているときは最高に幸せを感じます。

2.ライトミールブロックの抹茶味とチョコ味
 以前 どうでもいい食の話 でも書いたけど、ライトミールの抹茶味は美味し! それに加え、チョコ味もチョコチップ入りでこれまた美味し!
 仕事に疲れていると、こういう甘いものが美味しく感じるんでしょうかね。

3.湯葉
 湯葉美味い! すまし汁に浮かんだ黄色くゆらゆらと揺れる湯葉美味い!!
 京都に行って湯葉のフルコースを食べてみたいなぁと本気で思ったね。
 どうしてこんなに美味いものを今まで食べたことがなかったのかねぇ。

4.ドリア
 これまた夏にする話じゃないけど、私はグラタンがあまり好きではない。
 なんつーか、あまり量が多いと冷めてくるにつれ、しょっぱくなってくるから。
 でもドリアは別。
 ご飯があれば幸せな人なので、冷めてきてもご飯と一緒に食べればホワイトソースのしょっぱさも和らぐってもんです。
 フランス料理のグラタンに、日本人の魂でもある米が加わるだけで美味しいと思うようになるとは、やっぱり私は日本人なんですよね。

5.おろしハンバーグ
 最近の定番メニュー。
 肉のうまみが、大根おろしとハルちゃん特製和風ソースで、さっぱりとしていてまろやかな味に!
 ハンバーグは普通にマヨネーズとかケチャップを混ぜて作っていたソースで食べるか、そのまま食べていたんだけど、和風に大根おろしがあると一気にその旨味が爆発したって感じ。
 うまいよ、おろしハンバーグ!!

●食べれないもの
1.ヨーグルト
 結構好きです。
 好きなんですが、食べると稀にジンマシンがでるんです。
 昔、小学生の頃給食で食べ、昼の授業で発病。

「恐怖! じんましん男!」

 として一躍クラスで脚光を浴びたもんです。
 ……爽やかに言いましたが、結構なトラウマです。
 それ以来、時々は食べるけど恐い食べ物である、という認識が強いですね。
 実際、2,3度でましたしね、ジンマシン……。
 もう食べません。
 たぶんメーカーとかによっては大丈夫だとは思うのですが、試す気もしません。
 乳酸菌を取るならヤクルトでいいもん!

2.蟹
 蟹食えません。カニミソも食えません!
 日本人の冬と言えばお鍋に蟹は宴会で欠かせないものですが、ダメです! 近寄りたくもないほど匂いがだめなんです!!!

 そもそも昔から蟹の匂いは苦手だったんです。
 そこへもって、蟹専門店にオヤジが連れて行ってくれたのが致命傷。
 店内に充満する蟹の匂いに気おされ、泣きそうになってこらえていたところ、蟹の食べた後にでる殻を運んでいた給仕さんが、床にバナナの皮が落ちていたのかどうかは定かではありませんが足を滑らせひっくり返り、大量の殻を私の頭にぶっかけてくださいました。
 佐野さん、あなたです。18年たった今でも当時、給仕していた佐野さんを忘れてはいませんよ!!!
 泣きたいのを堪えながら我慢していたのもこれが限界。
 殻をぶっかけられ、変な汁が染み付くわ、匂いは風呂に入ってもとれないわ、お気に入りだった服も蟹の匂いが染み付いてとれなくなって着れなくなるわでもう大変だったんです!!
 泣きました。火がついたように泣きましたとも!!
 この一件により、お食事代はタダになり、オヤジと姉は上機嫌。
 人の気も知らないで高笑いしおってからに……。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 こんなもんでしょうか。
『蟹の殻ひっくり返し事件。犯人は佐野』 は忘れがたいトラウマです。
 あれ? 今回、いつのまにか過去のトラウマを穿り返しているような……。
 おかしい、食の話をしていただけなのに……万里を超えてしまった。
 というわけで、今回の記事のカテゴリは過去にしておきますかね……。
posted by BlueTasu at 03:57| Comment(2) | TrackBack(2) | 過去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月12日

No.400 初めての願い事

 ネタがないので過去を綴ることにする。
 というか、ついさっきマキちゃんが、暑い日は海でよく遊んだと話していたのを聞いて思い出してしまっただけなのだが、ともかく今回は過去の話である。
 これまた例によって思い出すのも辛い、というよりおぞましい出来事なのだが、そこはぐっと堪えて書いてみようと思う。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 夏の暑い日のことだ。
 父と母が法事で九州まで行かねばならないとか何とかで、私と姉は母方の親戚の家に預けられたことがある。
 そこはドがつくほどの田舎である私らの言えとは違い、ここはただの田舎であった。
 どの程度の違いがあるのかと聞かれれば、それは川の水質が違うというのがわかりやすいだろうか。

 うちは山奥のド田舎なので、川は澄んでおり、普通に飲めるほどである。
 沢蟹なんかが見られるので、その水質は保証済みといったところだ。

 一方、預けられた親戚の家の前の川は汚い。
 コンクリートで両側を固められて流れる水はやや濁っており、空き缶などの投げ捨てられたゴミが散乱していると言う有様だ。
 要するに、川というより広めの用水路といった風情で、大自然のド田舎しか知らない、当時5歳の私は、ゴミの多さに驚いたものである。

 しかし子供は遊ぶのに場所を選ばない。
 たとえ汚い川でも川である。

 夏の暑い日。
 少しの涼を求め、川で遊ぶのは自然な成り行きと言えるだろう。
 こうして私と姉、そして同年代の親戚の子らは川遊びに興じる。

 ・
 ・
 ・

 ――が

 私の5歳という幼少期は、非常に体が弱く、脆弱極まりない時期であった。
 慣れない親戚の家という環境に加え、ゴミの多い川に入ったということもあり、30分ともたず体調を崩して寝込んでしまったのである。

「なっさけないのぅ」

 寝ている私に言い放つ姉。

「ごめん、おねぇちゃん」

 そしていつも通りに弱弱しく謝る私。
 好きでこのような体質に生まれたわけではないのだが、迷惑をかけているのだから謝るしかない。
 いつもの姉なら、ここで容赦なく追い討ちの言葉を放ち、私の心を貫き、そして抉るのだが、ここは親戚の家。
 人目があったこともあり、姉は珍しく――というか初めて優しく言った。

「しょうがないな、何かしてほしいことあるか?」

 シテホシイコトアルカ?

 この言葉は電流となって瞬く間に私の体を駆け巡った。
 生まれて初めて姉が私の意見を聞いてくれるかもしれない!
 いつもは私の言葉など取り合うどころか、聞いてさえくれないのに!
 泣きそうになった。たったこの一言だけで私は感動のあまり泣き出しそうになった。
 しかし私が泣くと姉が不機嫌になることは 『身に染みて』 わかっている。
 ここはぐっと堪え、シテホシイコト というのを考えてみた。

「えっと、えっとな……」

「うん、なんや?」

 瞬間、脳裏に閃く先ほどの川で見た赤いヤツ。

「さっき川で見かけたザリガニを、もっと見てみたい」

 そう、その赤いヤツの名はザリガニ。
 あれはうちの近くの川では見れないものだ。
 沢蟹とか綺麗な小石とか、そういったものを集めて遊ぶしかなかったうちの近所の川と違い、あのザリガニという生き物は大きく、そしてハサミは雄雄しく強そうであった。
 あれを数匹捕まえて、水槽に入れて貰い見てみたい、と思ったのである。

「もっと見たいのか。よし、捕まえてきてやろう」

 姉はザリガニのハサミより雄雄しい拳を振り上げ宣言した。
 やっぱり姉は強い。その強さはこれまた身に染みてわかっている。
 ザリガニなんかすぐに捕まえてきてくれるだろう。
 そして水槽に入れ、私の好奇心をあっという間に満たしてくれるだろう。
 姉が私の頼みをはじめて聞いてくれたのだ。
 その行動力、強さは知るところである。
 すぐに叶えてくれるはずであった。

 ・
 ・
 ・

 ――が

「遅いなぁ、おねぇちゃん……」

 子供にとって5分は長い。
 特に何もすることがなく、寝ているしかない私にとって時間の経過は亀の歩みよりも遅いものに感じられるのであった。
 そしてそれが5分どころではなく、1時間、2時間経っても変化が無いとなれば、その呟きは当然である。

 ザリガニを捕まえてきてやる! と宣言して2時間。
 あの姉をして2時間経っても捕まえられないとは、ザリガニというヤツはそれほどまでに手ごわいヤツなのか?
 もしかしたら私はとんでもなく無茶なお願いをしてしまったのか?
 私はその願いを後悔し始めた。
 実際、後で後悔することになる。
 それは違った意味での後悔ではあるが……。

 ・
 ・
 ・

 5時間後。
 昼はすぎ、とっくに夕方。
 夕陽も傾き、そろそろ日も暮れ始めようかという午後6時半。
 安静にしていたお陰で少し体調も回復しつつあった私だが、心は未だにザリガニ捕獲に向かった姉への心配でいっぱいだった。

 5時間。

 5時間経っても姉が帰ってこないのだ。
 ザリガニ、なんという恐るべき存在。
 あの強い姉をして、5時間も捕まえられないとは……。

 しかしそんなハズもなく、本当に強いのは姉だった。

「弟よ! 待たせたな、捕まえてきたぞっ!」

 姉が声を張り上げながらどたどたと廊下を走って飛んできた。
 橋の下をもぐったのだろう。
 頭にはくもの巣がひっかかり、ズボンのみならず服からも水が滴るほどの有様。
 そのいかにも 『死闘の後』 といった様子の姉の姿に、私は息を飲んだ。
 
「こっちこい! 捕まえたから!」

 そんなことはお構い無しに私の袖を引っ張る姉。
 向かった場所は庭。
 そこに私が望んだザリガニがいた。

「ひぃっ!」

 ザリガニはいた。
 そう、何百匹も……。
 バケツ一杯では到底足らず、四杯のバケツに詰め込まれたザリガニの山! 山!! 山!!!
 あまりに多すぎて収まりきらず、脱出しようとあふれ出るザリガニたち。
 姉は強かった。――強すぎた。

 うじゃうじゃうじゃうじゃわしゃわしゃわしゃわしゃ。

 おねぇちゃん、アナタは底引き網で川を攫ったんですか!? と叫びたくなる。

「どや、 『もっと見たい』 というお前の願いをかなえてやったぞ!」

 もっと見たい、と言ったのは、『もっと近くで見たい』『もっと見ていたい』 という意味であって、数量のことではないんです! とは今更言えない、というか、うまく口が動いてくれない。
 この光景をなんと言えばいいのだろう?
 いくら見たいと望んだものでも、度を過ぎれば気持ち悪い。
 なにせザリガニの中にはハサミをつき交わし、共食いを始めるものまでいるのだ。
 私は恐怖に駆られ、泣き出した。

「どや、凄いやろ!」

 しかし、そんな私に気付いているのかいないのかわからないが、胸を張る姉。

「な、ななな何匹いるの!?」

 泣きながら聞いてみた。

「さあ? 50までは数えたんやけどな!」

 やっぱり誇らしげな姉。
 その心は達成感でいっぱいらしい。

「50!?」

 その途方もない数字に、しゃっくりをするかの様な声で応える私。

「おら、逃げンなやッ!」

 そう言って逃げようとするザリガニをひょいとつまみ上げ、山になったバケツへ戻す姉。
 そして共食いを始めるザリガニたち。

 恐怖だとか、地獄といった二文字でしか言い表せない、非現実的な光景だ。
 その光景に、さらに拍車をかけるようなことが起こった。

「あ……」

 逃げるザリガニを追い立てていた姉が、横にあったもうひとつのバケツに躓き、ひっくり返したのである。

 うじゃじゃじゃじゃじゃわしゃしゃしゃしゃしゃ。

 当然、ひっくり返ったバケツから庭いっぱいにあふれ出るザリガニたち。

「う、うわあああああああっっ!!!」

 私も逃げ出した。

「ど、どうしたの?」

 そこに騒ぎを聞きつけ親戚のおばちゃんがやってくる。
 私は思わずおばちゃんのエプロンにしがみ付き、庭を指差し助けをこう。
 おばちゃんが私のただならぬ気配に固唾を呑み、指差す方向、庭に視線をやった――その瞬間。

「い、いやあああああああっっ!!」

 あとで聞いた話によると、おばさんは甲殻類のエビやカニなどが、食べるのは勿論、見るのも嫌なくらい苦手なんだそうだ。
 だから悲鳴をあげて、後ずさり。

 どんっ!

 と私を突き飛ばして。
 しかも、庭の方向に……。

 病気がちで食も細い、貧弱で軽い私の体は、おばちゃんに力いっぱい突き放されて庭に転がり落ちて倒れこむ。
 ぐしゃっと私の背中で何かが潰れるイヤな音と感触。
 転がり落ちた私にいきなりよじ登り始めるおぞましい気配。
 そして、早速ハサミで威嚇し、挟んでくる好戦的なヤツもいて...

「痛いっっ! 痛いっっ!!! うあああんっ!! うわあああんっっ!!」

 私が暴れたので他のバケツも転がって、惨状は拡大していったのであった……。
 しかも――

「いやあああっっ! 誰!? こんなにザリガニをとってきやがったのはダレッ!?」

「おばちゃんどうしたん? 弟に頼み込まれて獲ったのは私だけど?」

「今すぐッ! 今すぐ川に放して来なさい! 早くッ!!」

「えー、無茶いうなやー(超投げやり)」

 ……そして、ダレも私を気遣ってくれないのでありました。
 私は散々ハサミに挟まれて怪我だらけ。
 翌日からはさらに体調悪化。
 親戚の家に預けられた3日間は、悪夢のような記憶として今でも鮮明に残っています……。

 ――――――――――――――――――――――――――――

「ザリガニなんか嫌いだよ。大嫌いだよ」

 マキちゃんも見た事が無い、というザリガニのことを聞かれたとき、私は断固とした口調でそう言うのでありました。

 でもエビは食べれます。一瞬詰まるけど、なんとか食べれます。
 だけど、殻付きの伊勢えびとかはちょっとご遠慮願いたいところです……。
posted by BlueTasu at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 過去 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月24日

No.315 ほろ苦きピザの思い出

 本日は仕事が休み。
 だからといって一日中家の中でごろん、としているわけにもいかず、休みの日には掃除、洗濯という、普段任せっきりの家事仕事が役割分担上あったりする。
 でも貴重な休日を潰すのはイヤなので、とにかくてきぱきと仕事をこなして終わらせた。
 そうすると、時刻は昼近く。

 さて、今日の昼ご飯はどうしましょ?

 テーブルに勢揃いした我が家の面々。
 遅くまで勉強して昼頃に起きてきた弟がアクビをかみ殺し、妹は弟の寝癖を指に絡めて遊んでいる。ハルちゃんはなにやら考え込み、私も昼をどうするか、と考えをめぐらせる。

「ふむ……炒飯でも作るか」

 凝ったものができるわけでもないし、残っていた冷ご飯を使わないといけないし――というわけで、炒飯でも作ろうかと立ち上がる私。

「待って」

 しかし、台所へ行こうとした私を止めるハルちゃん。
 そして、唐突にこんなことを言い出した。

「今日チラシが入ってたんよ。だからたまには宅配ピザでもとらない?」

 宅配ピザ……。
 瞬間、硬直する私と弟と妹。

『ピザ!?』

 そして3人、声を綺麗にハモらせる。

「え? ……何? ピザ嫌い?」

 脳裏に蘇る苦い記憶。間違いなく弟と妹も思い出している。
 ハルちゃんは知る由もない、私たちには苦い過去があったのだ。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 あれは私が中学3年の頃だった。
 弟と妹はまだ7歳で、ぴっかぴかの小学1年生。
 その日は日曜日で、家族全員が出かけるでもなく家に居て、今日みたいに『昼ご飯、何食べよっか』などと協議していたのだ。
 何なら外へ食べに行きましょうか、などといった会話もしていた。
 すると当然、何を食べに行こうか、という話になる。
 そこで弟と妹が小学生になった直後なので、入学祝と言うことで『何をたべたい?』と意見をもとめてみた。
 弟と妹は双子で、この頃は二人とも女の子みたいに可愛らしいそっくりな顔を突き合わせて頷きあい、一枚の広告を取り出しこういった(今はもう似てないが、小さい頃はそっくりだった)。

「ピザをたべてみたいっ!」

 ピシッと場が凍った。そして恐る恐る皆がオヤジの顔をゆっくりと窺う。
 オヤジは和食以外あまりに口にしない。
 夕ご飯だって母がカレーを作っても口にはせず、焼き魚やおひたし、煮物といった和食をオヤジ用に別で作る。
 当然外食もオヤジの好みを考慮にいれねばならないわけで、それゆえ宅配ピザなんてシロモノは、今まで「食べてみたい」などということすらできなかったのだ。

(なんて勇気のある奴ら……)

 密かに私は弟と妹を褒め称えた。
 だってそう。ピザの広告ってやつはとっても卑怯なのだ。
 色とりどりの具をのせ、香ばしそうに焼かれたピザは、見るだけで美味しいんだ、と主張して憚らないオーラを発散させている。
 食べてみたい、という憧れ、欲求は確かにあった。
 しかし、このオヤジと言う障壁が邪魔をする。
 頭の固い、気に入らないことがあればすぐ暴力を揮うこのオヤジが邪魔なのだ。
 しかし、奇跡は起きた。

「ま、たまにはええやろ」

 相変わらず難しそうな顔をしながら、苦虫を噛み潰したような表情で言葉を発したオヤジ。これはまさに奇跡としかいいようがなかった。

 ピザが食える! 宅配ピザがやってくる!

 私の心は躍った。
 長年、憧れ続け、広告で見ることしかできなかったピザが食べられるのだ!
 うぉー、弟よ、妹よ、お前ら偉ぇ!!

 許可が下りればすぐさま協議。
 広告1枚をテーブルに広げ、これを注文しよう、いやこっちにしようとワイワイ騒ぐ私と弟と妹と姉。

「これ、コーンとかベーコンがのってるやつ、これにしようよ!」

 と私が言えば

「ミートボールのってるコレがいい! ミートボール最強やんっ!」

 などとわけのわからないことを弟が言う。
 それを見かねたオヤジが、

「五月蝿い! 小さいやつで好きなもん、それぞれ注文したらええやろ」

 と一喝。
 Sサイズでも1〜2人前、と書かれている。
 姉は2,3人前は食べるだろうし、父と母もいるのだから、確かにSサイズ4枚はちょうど良いかもしれない。
 納得した私たちは、それぞれが食べたい1枚を迷いながらも選び抜いた。
 というか、ここでオヤジの機嫌を損ねたら台無しだと言うことを、皆が暗黙の了解として理解していたのである。

 さぁ、注文が決まれば電話だ。

 何故か電話は私の係りとなった。下っ端って辛い……。
 何せピザの注文なんて初めてだ。
 私は憧れの女の子に電話するときよりも緊張の面持ちで受話器をとった。

「はい、こちら宅配ピザの○○と申します。ご注文でしょうか?」

「は、はい!!」

 可愛らしいお姉さんの声が受話器の向こう側から聞こえてくる。いや、見ていないからわからないけど、絶対この超えは可愛いだろう、と私は確信した。
 ますます緊張した私は、無意味に大きく、かつ裏返った声で返事したもんだから、

「何緊張しとんねん、あのボケ」

 と、姉が舌打ち混じりに吐き捨てた。なら代わってくれっ! とは口が裂けてもいえない。――言ったらほんとに裂かれるからだ。

「ご住所とお名前をお願いできますか?」

 まずは注文だろうと思い、頭の中で必死に整理していた全員分の注文が、一気に吹っ飛ぶ。まぁもう一度聞けばいい。とにかく住所と名前……。
 頭の中がぐるぐると無茶苦茶に渦巻きながらも、なんとか住所と名前を告げた私。
 すると宅配ピザのお姉さん、とんでもないことを言い出した。

「申し訳ありません、○○の地区は宅配担当区域外となっておりまして……」

 ・
 ・
 ・

 宅配担当区域外?


 なんじゃそらっ!!


「え? え? でも広告が来ていて……」

「え、そうなんですか、それは申し訳ありません。ですが、区域外でして……」

 区域外だという単語を繰り返す。
 確かにここは田舎だ。山奥だ。
 しかし、広告が届いている以上、注文できると思うじゃないか。
 ……なんだったんだ? どれを注文するか、喧々諤々と激しくも楽しく話し合ったあの時間はなんだったんだ!!?

「なんや? なんか問題あるんか?」

 様子のおかしい私に気付き、声をかけてくる姉。

「いや、なんかウチ、担当区域外やから配達できへんとか言うてんねん」

「なんやてぇッ!!」

 ひぃぃっ!
 鬼だ。鬼が吼えたっ!!

「おい、ゴラァッ!!」

 受話器をひったくり、吼える姉。

「おんどれ届けられんってどういうこっちゃ!! 広告は届けても商品届かへんかったら、ワレそれ詐欺やないかッ!! おおッ!!?」

 吼える吼える。その姿、檻を食い破る猛獣の如し。
 相手の声は聞こえないが、間違いなくあの受話器越しのお姉さんは怯えているに違いない。
 弟と妹も身を寄せ合って震えていたりなんかする。
 耐えろ。うちでは日常茶飯事だ。
 かく言う私も、姉の顔を見ることができずに目を逸らしたりしてるケド。

「おいコラッ!! なんとか言えやッ!! ……ちっ、切りやがった」

 一旦受話器を置き、再度電話をかけようとする姉。
 しかし――

「もうええっ! やっぱりピザなんてもんは信用ならんのじゃっ! 日本人は米じゃ! 米食うてなんぼなんじゃ! イタ飯なんぞ食うたらあかんのじゃっ!」

 クワァッと目を見開き、仁王立ちするオヤジ。
 つかあんた、ピザなんてもんは信用ならんって、どういう日本語だよ。
 それにオヤジ、アンタは朝だけはパン派だろう……。

「なんやクソオヤジッ! しゃしゃりでてくんなや! おとなしくすわっとれやっ!」

 姉は先ほどのお姉さんに納得がいかないらしく、オヤジと言えども噛み付くほどの不機嫌の極み。
 しかしそれはオヤジも同じ。

「なんやとワレ! 誰に向かってその口聞いとんじゃボケッ!!」

 ひぃぃいっ! ヤクザの抗争は表でお願いしますッ!! ――と心の中で絶叫しながら弟と妹を誘導しながら避難する私。
 お互いが空手と柔道の有段者、という極めてハイレベルな攻防が、恐ろしく口汚い罵声と共に繰り広げられる。
 我が家の居間は、そりゃもう、もの凄いことになってしまったのであった。
 当然ピザなんてものは頼めるハズもなく……。
 この一件は私と弟と妹にとって、忘れることの出来ないトラウマとして刻まれたのであった。

 ――――――――――――――――――――――――――――

「……というような事があったんよ」

 と、ハルちゃんに説明してあげる私。
 ハルちゃん、面白そうに頷きながら「あのお姉さんとオジサンならやりそうっす」などと納得する。つか、納得できるという事実が恐ろしい。

「でも、もう引っ越しして区域外ってことはないし、過去は過去としていいんじゃない?」

 ま、その通り。
 というか、今ならもう目と鼻の先に宅配ピザの店があったりするので、注文して自分の足でとりに行ったほうが早かったりするし、第一安上がりでもあったりする。

「じゃあ、ミートボールのやつ頼もうか。最強なんだろ?」

「頼むから小さい頃のセリフをいちいち覚えておくの、やめてくれよ……」

 弟を苛めつつ、過去は過去の思い出として流すことにして、私と弟と妹は11年越しのピザを注文することができたのであった。
 もう初めて食べると言うわけではないが、やっぱり宅配ピザは広告の見た目通りうまかった。宅配したのは私だけど。

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2007年01月06日

No.283 今更振り返る私の2006年

 年末ともなると、今年はこういう年だった、的な感じで1年を振り返る特番がたくさん放映されるわけだが、自分自身の06年は一体どういう年だったのか?
 シェイクするとカラカラと軽やかな音がする頭ではあるが、頑張って思い出していきたいと思う。

●ゲーム
 一応このブログ、ゲームのことがメインなので、まず最初にそれについて振り返ってみる。
 まずは1月から2月にかけて、とかく『モンスターハンター』漬けの毎日だった。
 1月はポータブル、2月にドスが発売してからはそれオンリー。
 今年1番遊んだゲーム、は間違いなく『モンスターハンター2』だった。
 これをオンラインでやりたくて、ISDNから光にようやく変更できる環境が整ったんだよな。
 もしこれが発売されなかったら、今もまだISDNだったかもしれない。
 でも今じゃもう、ISDNの回線速度に戻れないね。
 そういう意味でもモンスターハンター2には感謝である。
 他には1月前半、お正月に友人から貸していただいた『Fate/stay night』『Fate/hollow ataraxia』にハマったくらいかな。

 3月はブログを立ち上げた日、3月16日とともに発売された『FF12』が最大の焦点。
 これは1ヶ月も持たなかった様に思うが、前半はとても面白くプレイできた。
 ストーリーを進めるにつれ、そのストーリー自体に嫌気がさしたけど(^^;
 一応クリアはした、06年唯一の据え置き型ゲームのRPGクリアタイトルになっちゃったな。

 4月は『マザー3』かな。これもまぁクリアした。
 面白いか? と聞かれれば微妙だったりもしたけれど、少なくともFF12のようなストーリーよりは、断然こちらのほうが好みだった。

 5月は光回線開通に伴い、モンハン熱が再発。
 あとは『テトリスDS』と『街』のPSP版、それから『いただきストリートP』辺りをプレイしていた。
 改めて思い返すと、モンハン以外携帯ゲームばっかりだ。
 これはまぁ1週間ほど入院していたせいなんだけど(^^;

 6月は『つよきす』が思い返されるね。万人にオススメできるわけではないが、あれは面白かった。
 あとは5月に続き『いたスポ』ともちろん『モンハン2』くらいかな。
 忘れちゃいけないのが、人生初のサバイバルゲーム。
 これ、TVゲームじゃないけど、この遊びは本当に面白かった。
 翌日、筋肉痛に見舞われたけど面白かったね。
 もう一度やりたいんだけど、1人じゃできないしな……。

 7月は『あやかしびと』に手を出した。
 最初は面白かったんだけど、画竜点睛に欠けるゲームだったかな。
 もう一度はできないね。
 そして7月最大の転機といえば、『DOCO』を7月の22日付で終わりにしたこと。
 まぁほっといても9月の末でサービス終了だったわけだけど、今までためてきたデータロストという憂き目に合い決断した。
 DOCOは2年以上、ずっとプレイし続け、文字通り一時代の終焉を意味した。
 競馬のオンラインゲームの難しさが良くわかったね。
 でももう一度復活するなら、またやりたいゲームである。
 あと7月は、パワプロ13のオンライン――結局レベル50程度で見切りをつけたけど――にハマり、後半はPSPにずっといたスポが挿さっていたのを 『ダビスタP』に変わったことくらいかな。
 でも『ダビスタP』とか、イマイチ乗り切れなかったなぁ。

 8月は先月から始めた『ビリヤード』と『ダビスタP』と『極魔界村』、それから『ファミスタオンライン』をちょこちょこプレイしていたくらいかな。
 夏は嫌いなんで、ゲームもあまり乗り気がしない。
 DOCOやめちゃうのは早かったな、なんて思ったりもしたかな。
 反動で、一番ブログ更新に熱心だった月になったけど。

 9月は何と言っても『ファンタシースターユニヴァース』に尽きるかな。
 すぐやめちゃったけど、私の肌には合わなかった。
 思い返すと、前半はDOCO、後半はそれに変わる何かを求め迷走していた気がするな。
 あと『つよきす』のPS2版もプレイしたくらいかな。

 10月は『みんなのテニス』をほんのちょっとと、『ダビスタP』、『シャイニングフォース・ネオ』をプレイしたくらいかな。
 仕事と私生活が忙しくてゲームをほとんどやらなかった月だ。

 11月・12月はなんといっても22日に発売された『カルドセプトサーガ』オンリーの日々。
 発売をもうどれほど待ち望んだことか!
 それだけにあの出来には裏切られた気分だけど……まぁそれでも今年一番ブログで取り上げたゲームかな。
 クリーチャーカード一覧は保存版かもしれん。
 つか、年末は本当にコレしかやらなかったな……。

 総合すると、昨年1番遊んだゲームは『モンスターハンター2』で、次いで『カルドセプトサーガ』と『DOCO』辺りかな。
 今年はまだわからないけれど、『GRO』辺りが今のところ有力か?

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●映画・本・アニメ
 06年は『サーラの冒険』が完結した年である。
 十年以上を待った身としては、なんとも感慨深い言葉だ。
 このブログで散々語ったが、私の中で金字塔として聳え立つファンタジー小説となったね。
 他には作家さんでいうと、東野圭吾作品を例年より読み漁った年となったかな。
 茅田砂胡氏は変わらず読み返してるけど、なかなかその面白さを伝え難くて、ブログではもっともっと書きたいんだけど敬遠気味。
 文章力というか、表現力がもっと欲しいなぁ……。

 映画は『ゲド戦記』をきっかけにしてハルちゃんと付き合い始め、その映画好きの彼女の影響もあってか、最も映画館に足を運んだ年となった。
 『スーパーマンリターンズ』『007カジノロワイヤル』辺りが私的ヒット。
 そのほかにも色々観たんだけど、あんまり書いてないな(^^;

 アニメは10月から放映された『コードギアス 反逆のルルーシュ』が私的大ヒット!
 今年最もブレイクするアニメじゃないだろうか、などと個人的にも予想しているんだけど、どうかなぁ。
 深夜放送というネックを超えた更なるヒットを期待したいね。

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●私生活
 一番変わったのが、言うまでもなく『ハルちゃん』という彼女ができたことでしょうかね。
 比較するのは失礼な話だけど、今まで付き合った女性の中で、最も早くに進展し、最も深い仲に進展しているような気がする……とか書くと色々つっこまれそうだけど(^^;
 今年は新居を建てたりなんかしちゃったので、接する機会が大幅に増えた。
 出来ることならこの仲の良さを維持し続けて、一緒に過ごして行きたいなぁ、などと思う。
 つか、そう祈ってお参りした後、凶のおみくじを引き当てたりなんかしちゃったけどさ……。

 あとは5月に極めて軽い胃潰瘍で、1週間ほど入院したことかな。
 私はストレスが胃にダイレクトで来ちゃう人間のようなので、これからも常にストレスを発散する方法を模索していきたい。
 そのためにというか、ストレスの一番の原因を遠ざけるために新居を建てた、という点。
 今まで恐ろしく時代を経た屋敷に住んでいたわけで、これからの生活が劇的に変化する年になりそうだなぁ、などと思う。
 大変にはなりそうだけど、その分快適にもなったし、ハルちゃんや弟、妹らとと共に頑張って行きたいな。
 姉との関係は常に圏外というのが理想なんだけど……。

 ――――――――――――――――――――――――――――

●まとめ
 総括すると、色々と人生において転機となる1年だったと思うんですな。
 うん。
 07年はもうちょっとおとなしく、でも楽しく過ごせたらなぁと思いますです。

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2006年12月05日

No.254 11月のデータ

 このブログの設定欄にアクセス解析なるものがある。
 そこでは1日にどれくらいのお客さんが来ているのか? とか、どのようなサイトからここへ来たのか? とか、どのような検索ワードを用いてここに至ったのか? などを見ることができる。
 どれも見ていて(私にとっては)興味深いし、面白い。
 1日ごとに見ることもできるが、1ヶ月の総数でも見ることができるので、11月のデータをちょこっと紹介したいと思う。

●訪問者数 1500人
 合計するとちょうど1500人だった。
 ちなみに10月は1482人だったので、プラス18人だ。
 30日計算で割ると、1日辺り50人が訪問している計算に――て、あれ? 大体1日辺り100人以上は来てくれているハズなんだけど……何かおかしい。
 まぁいいけど。

●アクセス時間
 5時から7時までは2桁台だけど、あとは全部3桁でまんべんなくで、差はほとんどない。
 一番アクセスの多い時間は23時から0時台。
 まぁ大体この時間帯に更新しているからなぁ。
 でも最近1時か2時頃が多いけど。

●検索エンジン
 428人中241人と、半分以上の人が google で検索して飛んできている模様。
 2位がYahooで168件で、これもさすが。
 やっぱりみんな検索は google か Yahoo なんだね。

●検索ワード
 皆どんな検索ワードでここへ至ったのか?
 実はこれを見るのが一番楽しい。

 1位 カルドセプトサーガ 60件
 2位 カルドセプト 49件


 やっぱり11月はカルドセプト強し。

 3位 ソードプリンセス 29件

 みんなやっぱりあのグラフィック、もとい、巨乳が好きなのか!?

 4位 サーガ 17件
 5位 セプターパーツ 14件


 5位まで全部カルドセプトサーガ関連。
 結構嬉しいね。

 6位 攻略 12件

 さぞ期待ハズレな内容だったでしょうな(^^;

 7位 競馬クイズ 11件

 競馬クイズで来てくれている人もいるのか、とちょっと驚き。
 競馬に関するクイズは、濃いと思うんだけど、読んだ人はどう思ったんだろうか。
 
 8位 テイルズオブディステニー 10件

 リメイクが出ましたね。
 CMでDEENの懐かしい曲が流れてくれて、ちょい感動。
 それだけのために買いたい衝動に駆られたよ。
 さすがにお金がないけど。

 8位 ダビスタ 10件

 さすが、熱烈な信者を抱える競馬の日本代表ゲーム。
 さぞ来てがっかりな内容だったことでしょう(^^;

 10位 xbox360 9件

 以上、10位まで。
 やっぱりカルドセプトサーガ関連のワードが多かった。
 私の中で、今最も力を入れている部分だしね。
 しばらくの間、カルド熱は冷めそうにありません。

 以下、ちょっと気になるワード。

 20位 買いか 4件

 こんな曖昧な表現でここへたどり着いた人がいること自体、凄いね(^^;
 ちなみに29位に、「買いか?」 というキーワードも3件ヒットしていたり。
 みんな他の人の評価が気になるんだね。

 20位 エイジオブエンパイア 4件

 そういや1度だけ書いたね。
 AoE と AoC は私の人生の中で最もハマったオンラインゲーム。
 まだこの検索ワードを使ってくれる人がいること自体、嬉しいですね。

 50位 鈴藤小槙×春野祥 2件

 ……検索するほうもするほうだけど、ヒットするうちもうちだな。
 これは私がオススメした本、消閑の挑戦者の登場人物。
 読者、いたんですな、失礼!

 50位 97年の春天 2件

 マヤノトップガンが勝った97年の春天!!!
 ナイスワード!!

 50位 カクカク 2件

 ……何を調べててここにたどり着いたのだろうか?

 93位 羅生門の感想 1件

 シブい……。

 93位 カルドセプトサーガだけ 1件

 だけ!!?

 93位 DEEN 1件

 DEENファンの少なさを物語る検索数……。

 93位 死に様 1件

 あんた何検索してんだ!? つかヒットするのかよ!!

 93位 5000 1件

 5000ってなんだよ……何の数字だよ……。

 93位 グリフ 1件

 ……グリフさんで検索かける人、いるんだ。
 たぶん別人だろうけど。

 93位 尿意我慢ゲーム 1件

 ……やったことないよ、そんなもん。

 93位 デスノートが置いてあるゲーセン 1件

 あったらヤバイっすッ!!

 93位 つよきす禁画像 1件

 ないからっ!! つかなんでヒットする!!
 ちなみに「つよきす」も1件でした。

 93位 プー 1件

 プーじゃねぇっ!!

 93位 マヤノトップガン 1件

 誰か知らないけどナイス。

 93位 よりはやーい 1件

 ……何を探していたんでしょうな。

 93位 3000円以内で買える 1件

 すっげぇ具体的。
 何をお求めかは存じませんが、探していた情報はなかったでしょうな(^^;

 93位 クリス 1件

 たぶんカルドのアイテムだと思われ……。

 93位 姉 1件

 ……やっぱあるんだね。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 以上。
 たまに変なワードがあって面白いんだけど、なんでこれでうちにヒットするのか、謎なワードも多い。
 お宅のブログはどうですか?

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2006年09月29日

No.195 馴れ初めのお話

 今回は非常にお恥ずかしいお話です。つか、できれば書きたくないような気もするし、書いたら書いたで後悔しそうだし、でも書かないといけない気もするし……という困ったお話です。勘の良い方はもうすでに察していらっしゃることでしょう。そう、今回はハルちゃんとの馴れ初めのお話です。

 ――ことの発端は読者様の突っ込みから始まりました。

「ハルちゃんと付き合う回の話がブログ上にないように思うのだが? 楽しみに待っていたのに! 今からでもいい、書け、書くんだ、オラァッ!!」

 こんなヤクザなセリフだったかどうかは覚えていませんが、そんな風なことを言われてしまったのです。――実は、いつか突っ込みを受けるような気がしていたんですけどね……。
 でもね、でもね、こういうことって恥ずかしいじゃないですか! しかもそんなおノロケ話、書いたところで呆れられてしまうかも、じゃないですか!! だから私はあえて書かないことにしていたんだけど、つか、単に恥ずかしいし生々しいから書かなかっただけなんですが……。

 ぐだぐだ。

 ――ともあれ、そんな風に言っていても始まりません。読者様からご指摘があった以上、こりゃもう書くしかない。いい加減腹をくくりましょう。

 ハルちゃんは映画の好きな2つ年下の女性です。つか、女性というより、女の子と言ったほうがいいような感じの人です。
 時折口が悪く、花より団子の子ですが、その明るさとハキハキした喋り方、誰とでも隔たりのない態度は皆から好かれています。顔も可愛いと思います。芸能関係には詳しくないので誰と似ている、とかはよくわかんないですけどね。
 まぁそんな子が、なぜ私なんかと付き合うことになったかと言うと、これはもう過去ログ、映画の項目を観てもらえればわかるように、ゲド戦記を観に行ったことがキッカケです。もっと前に遡るなら、6月か7月頃にあった飲み会で喋ったことがキッカケでしょうかね。
 そんなハルちゃんが私を好きになった理由は、曰く、一緒に居ると面白いから、だそうです。――それって付き合う理由としてどうなの? まぁ大事なことだとは思いますけどね。

 で、肝心の、いつから付き合いだしたのか、ということなのですが……。

 実はもうブログにさりげなく書いてあったりします。9月9日のNo.173のタイトルを見てみましょう。ほらね、“彼女”のかれぇ、と書いてあるでしょう。そう、実はこの日から付き合いだしたので、彼女の、というわけです。
 ここでその9月9日のことを思い出してみましょう。

 ・
 ・
 ・

 そう、あれは私が四苦八苦してこの辛いカレーと戦っているときです。
 ハルちゃんの友人、ゆうさんが私らを見ながら、唐突に言いました。

「ところでさ、あんたら、もうやったん?」

「げほっ!?」「ぶっ!!」

 2人とも思わずカレーを噴出してしまうかのごとく超ストレートな質問に、カレーとは関係なく嫌な汗が背中を流れます。

「いやいや、そんなことしてないから。そもそも付き合ってないから」
「何ぃ!? あんた、ハルのこと嫌いなん? それとも別に付き合ってる人か好きな子がいるの? 実は私とか?」
「いや、嫌いなわけないし、付き合ってる人もいないし、他に好きな人もいないし、ゆうさんが好きってのもありえないよ」
「……最後、さりげなく傷ついたけどまぁええやろ。じゃあ付き合えば? ていうか付き合え」
「いや、でもハルちゃんの気持ちとかそういうのは……」
「ああ、それならこの間に聞いたから問題ないわ」
「ちょっとゆうちゃん、それナイショにしておいてって……」
「な、だから問題ないやろ?」
「は、はぁ……」

 というわけで、ゆうさんの暴走によりなんとなく付き合うこととなりました。
 もうなんか、この後カレーを食べる気力もなくなったというか、辛すぎたから結局食べれなかったとか、まぁそんな経緯だったりしたのでした。

「で、食べた後ハルの部屋でするの?」
「しねぇよ! つか生々しいこと言うなっ!!」

 ゆうさん、恐ろしい人です……ていうかセクハラですから。

個人通信
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2006年08月01日

No.127 恐怖の花火大会

 私は昔、花火が怖かった。というか嫌いだった。
 今はもう怖くなんかないし、苦手と言うわけでもないし、嫌いでもなんでもない。
 とにかく私が花火を嫌いになったのは小学生頃の話で、原因はやっぱりアレにあった。

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 ・
 ・
 
 シュパッという小気味の良い発射音と共に、夜空へ向かって走る一条の光。
 瞬間、腹に響くほどの衝撃と共に炸裂し、花開く炎の大輪。

 ――そして降り注ぐ火の粉。

 花火は私たちのほぼ真上で炸裂していた。

「やばいって、ここ近すぎるよ! 怖いよ!」
「何言うとんじゃ!! ワレが花火を近くで見たいいうたからここまできたんやんけ!」

 私と姉は、花火大会に来ていた――つか、無理やり連れてこられていた。
 私としてはこんな暑い夏に出かけるのはイヤだったし、さらに人ごみの中を歩くのかと思うと憂鬱になるし、ていうか、ぶっちゃけ姉と一緒だというのが最大の懸念事項だったりする。

「言うたよ、確かに言うたけど、物事には限度ってもんがあるやろ!?」
「ボケが! 限界ってやつを決め付けるな! 人間には無限大の可能性だ!」

 なんか良いことを言っているような気がしないでもないが、使い方が間違っているということは指摘してはいけない。
 つか、そうこう言っているうちにまたも花火が打ちあがる。
 そして頭上で炸裂する火薬。飛び散る火花。阿鼻叫喚。

「あかんって!! ここ危ないって!! 死ぬって!!」
「あ〜ん? 花火の音が大きくて聞こえんナァ?」
「イヤダァ〜、もう帰りたぃ〜」
「わはははーっ! 絶景じゃーっ!」

 姉はとことん ヤな奴 であった。
 人の嫌がることが大好きなのだ。
 典型的なイジメっこである。
 私は泣き喚き、姉はそんな私を笑い続けた。

「おい、なんか子供の泣き声がするぞ?」

 さすがに花火を打ち上げていた人も、近くの異変に気付いた。
 花火を打ち上げているすぐ真後ろの茂みからのようだ。
 作業をしていたおっさんのうちの1人がこちらへやってきた。

 それは一種異様な光景であっただろう。

「な、なんじゃこりゃ!?」

 男の子が泣き喚き、女の子(?)が笑い転げている。
 つか、ここは立ち入り禁止区域であって子供がのこのこと入ってきていい場所ではない。
 ほどよくおっさんな彼は、しばし呆然としたあとすぐに立ち直って状況を把握した。

「こらこのクソ餓鬼どもがーっ!!」

 この花火に負けないほどの声で一喝。

「あー、やばいわ、逃げるでーっ!」

 そう言うと姉はさっさと逃げ出した。

「待ってよおねぇちゃーん!!」

 私も逃げた。

「待たんかこのクソ餓鬼!!」

 おっさんも追ってきた。
 はっきり言って恐怖だ。
 後では花火の炸裂音がどかんどかん聞こえるし、それに負けないくらいの大声で追いかけてくるおっさんがすぐ傍まで来ている。

 と思ったら前方の姉がいきなり立ち止まり、振り向いた。
 私は姉の行動に疑問を持てないまま、追い越す。

「捕まえたぞこの餓鬼」

 そして姉におっさんが追いつき、捕まえた瞬間だった。
 姉の体が沈み、おっさんの体が浮き上がる。
 姉は足でおっさんのボディーを蹴飛ばし、ぶん投げた。

 その技を、巴投げという。
 おっさん悶絶。

「おっしゃ、今や、逃げるで!」

 確かに効果的だったが、無茶苦茶である。
 だが私はそんなことを気にする余裕もなく、一目散にその場を逃げ出していた。

 ・
 ・
 ・

「このボケがーっ!」

 が、あっさりバレて怒られた。
 女の子に投げ飛ばされたおっさんが思い当たることは、ここらへんでは我が家の道場関係者しか考えられないのである。
 すぐさま我が家に通報が入り、事はあっさり露見した。

「姉はよくやった。おっさんを投げ飛ばすとは、お前の将来は楽しみだ!
 それに引き換えお前は何だ! 花火が怖いだのいって騒いだあげくに見つかってただ逃げるだけとは、それでも男か貴様っ!!」

 怒るところそこかよっ! と今の私は盛大に突っ込めるが、当時の私にそんな余裕もなく、ただただ思いっきりしばかれて泣いた。
 んでもって練習も増えたし生傷も増えたし、何よりも姉の増長が目に見えて酷くなった。

 花火なんか嫌いだ!

 原因は間違いなく姉とうちのタコ親父にあったのだが、小さい頃の私はその時の怒りを、直接の原因となった花火にぶつける以外なかったのであった。

 ・
 ・
 ・

 こんな話を書いたのも、実は昨日が花火大会だったのでそのことを思い出したためである。
 もう花火は怖くはないし、純粋に綺麗だと思うので嫌いでもない。
 
 ――が

 初めての夏。
 どーんどーんと炸裂する花火の音に、我が家のウサギ、うーすけ は震えっぱなしであった。
 そんな うーすけ を姉は撫でながら

「昔のアイツもこんな感じで震えてて、楽しかったわー」

 とか呟いていた。
 だが今ならわかる。それは違うということに。
 うーすけ は花火の音に震えているんではなく、あなたに撫でられていると言う事実に震えているのだ。

 なんだか今の ウサギのうーすけ に子供の頃に感じていた、漠然とした不安・恐怖を共感できたような気がした私であった。

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2006年06月19日

No.85 イインダヨ

 最近見るたびに昔のトラウマを穿り返されてしまうCMがあります。

 野原で野球中、打った打球は大きく弧を描き……一軒家の窓ガラスを直撃。
 野球をしていた全員が並び、ごめんなさいと頭を下げる。
 家主はワンテンポの沈黙のあと、「イインダヨ」

 「グリーンダヨー!」

 という淡麗グリーンラベルというビールのCMです。
 結構放映されているので知っている方も多いはず。
 そう、結構放映されているので、そのたびに胃の辺りが疼きます……。

 ・
 ・
 ・

 あれはたぶん私が小学1年生、7歳の頃だったと思います。
 私の家の近くには何を奉ってるんだか今だによくわからない神社があるのですが、ここは子供たちの格好の遊び場でした。
 鬼ごっこするにも十分な広さでしたし、かくれんぼするにも社付近や茂みなどが結構あって白熱します。
 影ふみは頭上を巨木が覆っていてできませんでしたが、代わりに多少の雨なら守ってくれる、天然のドームになってました。
 この頃はファミコン全盛期で、世間様ではスーパーマリオが猛威を揮っていたのですが、そんな高価なものを田舎者達が持っているワケもなく、こうした神社で遊んでいたのです。

 この頃、私らの間では野球が流行っていました。
 当たっても柔らかいビニール製のボールを使用していたのですが、これが無惨にも川にどんぶらこーどんぶらこーと流されていってしまいました。
 ハナタレ小僧どもはそれをあたふたとしながらも、無力感に苛まれてうな垂れます。
 虫取り網とかあればとれたんですけどねぇ……。

 とにかく野球がしたいのにボールがなくなった。
 どうすんだよ、お前買いにいけよ、などと喧々諤々。
 仕方なく私は家を漁りに行きました。神社から一番近いのは私の家なのです。
 ですが、どこを探しても適当なボールなんて見つかりません。
 このままでは大好きな野球ができないのです。
 そこで私は思いつきました。

 オヤジの宝物、掛布のサイン入り硬球を持っていきました。

 これにはガキども、大興奮。
 すげぇ、これが硬球か! かてぇなぁ! 当たったら痛そうだ! でもこの落書きがダメだなぁ。
 モノの価値がわからないガキどもです。
 しかしまた問題が発生しました。
 プラスチックバットでは硬球は打てないのです。
 そこで私は仕方なくまた家へ。

 オヤジの宝物、掛布のサイン入りバットを持っていきました。

 これにもガキども、大興奮。
 すげぇ、これがプロのバットか! かてぇなぁ! 当たったら飛びそうだ! でもこの落書きはイケてねぇよなぁ。
 モノの価値がわからないガキどもです。
 しかしそんなことは些細なこと。野球は再開されました。

 「かぁん!」

 木製のバットによる快音が響き渡ります。
 今までプラスチックバットの 「べこ!」 という情けない音しか聞いたことがなかったガキたちは、それだけで大はしゃぎです。
 確かに硬球は痛いですが、それはそれでスリルがあって面白い。

 やっぱ野球は硬球だよな! この音、たまんねぇよ! 手にしっくりくるぜー!

 みんな適当なことを言っています。そして遊びはエスカレートしていきます。
 軽いノックをしたり、キャッチボールをしていただけだったのですが、唐突に試合が始まりました。

 ピッチャーが思いっきり投げる。
 バッターは力の限りフルスイング!
 キャッチャー役の灯篭が鈍い音をたててボールを跳ね返す。
 バットに快音が響き、守備役があっちにこっちに走り回る。
 子供たちの無邪気な嬌声が響き、楽しげな様子はほほえましい光景とさえ言えるでしょう。

 ――硬球と木製バットを使用していなければ。

 硬球を、木製のバットの芯でとらえれば、子供の力でも恐ろしく飛ぶのです。
 「ビシャアァッ!」 ――凄まじい音がしてボールは飛んでいきました。
 大きい大きい、これは神社の広場を飛び越え、完璧なホームランです。
 神社の森を飛び越え……

 がしゃーん

 神社の隣にある民家の窓ガラスを突き破っていきました……。
 うわああ、やっちまったー! おれしらねー! おれのせいじゃないぞー!
 大混乱に陥るガキども。そしてそれに追い討ちをかけるのごとく……

「こらあああっ! 誰じゃあああっ!!」

 神社の隣に住む爺さんは短気で有名で、子供たちの間では恐怖の存在 「アカタコ」 の二つ名で知られていました。
 ニックネームの由来である、見事に禿げ上がった頭を、怒りで真っ赤に染めながらアカタコが走ってきます。

 まずい……。

 私には利点、というか、癖があります。
 まずい、と思えばとにかく謝り倒す、という癖です。

 なぜこんな癖がついたのかはわかりません。うん、なんでだろうな!

 ごめんなさい、すいません、ごめんなさい、すいません、もうしません!
 私はとにかくアカタコに必死で謝り倒しました。
 まさに世界中の人たちに謝るかの勢いです。
 ……ちなみに謝っているのは私1人。
 ガキどもは、蜘蛛の子を散らすかのごとく去りました。

 友達ってなんだ!?

 私は7歳でそんなことを考えつつも、アカタコに謝り続けます。
 しかし、アカタコの怒りは収まりません。
 アカタコは家が近いので、私の顔を知っています。

「お前の親にかけあってくれるわっ!」

 アカタコが物凄い勢いで私を引っ張って家へ連行しようとします。
 やばい、これはひじょぉぉぉにやばい!!
 オヤジの宝物を私は内緒で持ち出しています。
 そしてこんなことをしでかしています。

「いやだああああっっ!」

 今頃、完璧に混乱した私は散々姉にしかけられた関節技をアカタコに仕掛けて振りほどき、逃げました。
 逃げました、逃げました、逃げまくりました!

 ・
 ・
 ・

「お前はあほかーーっ!!」

 逃げましたが、一時しのぎにしかなりませんでした……。
 私は家に帰ると、アカタコの通報を受けた父……は何故かいませんでしたが、姉が仁王立ち。

 野原を飛び交うチョウチョの群れをバックに「しばらくお待ちください」

 ってくらいボコボコに折檻されました。
 さらに、父がやってきて再び折檻、あげくに納屋に閉じ込められ、夕食抜きという目にあいました……。
 未だに忘れられない、トラウマです……。


 余談ですが、掛布のサイン入りバットはサイン用バットであり、硬球を打つには少々強度が足りなかったようで……バットにはヒビがはいっていました。
 ボールもドロドロになっており、さらにガラスを突き破ったりしたせいで細かな傷がいっぱいです。

 父もしばらく立ち直れないくらいのダメージを負ったようでした……。

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2006年04月22日

No.39 4月22日

 今日は私の誕生日。
 でも、この年になると嬉しくないのが誕生日。
 でも祝ってくれる人がいれば嬉しいのが誕生日。

 ……たとえそれが会社の掃除のおばちゃんでも。

 あんた、なんで私の誕生日を知ってるんだ!?(汗
 唐突に 『今日あんた誕生日なんだねぇ。おめでとう』 とか言われ非常に焦りました。
 そして缶コーヒーを奢っていただく。
 しかしこのまま受け取って良いものか?
 大した挨拶も交わさぬこのおばちゃんが、なぜ私の誕生日を知っているのか問わねばなるまぃ!

「おばちゃん、なんで僕の誕生日知ってるん?」

「そりゃあんた、背中に紙が貼ってあるからさ」(どーん)

 ……誰だよ、こんな小学生っぽい悪戯をするのは。
 犯人謎なまま、すっきりせぬ1日が終わりました。


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2006年04月19日

No.36 メンコをやめた日

 小学校で流行ったものってなんだっただろうか?
 私らの小学生時代の頃は、給食についていた牛乳のキャップの蓋による、メンコが一時期非常に熱かったのを覚えている。
 牛乳の蓋を慎重に慎重に、ソロリソロリと開けて乾かす。
 なるべくカドを作らないように開けるのがコツだ。
 カドがあったらそこを狙われ、すぐにひっくり返されてしまう。
 なるべくひっくり返され難い蓋を作るのにも没頭した。
 そして何故かひっくり返しやすい、攻撃力の高い蓋も存在し、そうしたエース級の蓋を作れたときの嬉しさも、未だによく覚えている。

 男子だろうが女子だろうが、給食後の昼休み、クラス全員でメンコ合戦に明け暮れた懐かしき日々。
 イジメ問題とかそんなものは一切なく、子供同士による無邪気なる日々。

 そんな熱き良き日々が終わりを告げたのは、一体何故だったか?
 ――それはアレによる仕業だ。
 あの仕打ちを忘れてはいけない。
 否、忘れることなど決してできないだろう。

 あの日、あの時、あの瞬間。
 それは今日という日付の、ちょうど十数年前の出来事であった。


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