2007年02月08日

No.296 今日という日常

 午前7時20分、起床。
 前日の疲れも癒えぬまま。
 体は休息を欲しているが、ベッドから這い起き支度する。

 7時40分、寝室から1階へ。
 朝餉の香り漂うダイニング。
 今週の食事当番は弟。
 実は彼は最近料理に凝っていて、妹よりもうまい。
 ハルちゃん曰く、双子の弟と妹の性別は逆、とのこと。私もそう思う。
 そんな弟お手製の本日の朝食は、ご飯と味噌汁と……あとなんだっけ、ヤバイ、忘れた。疲れのせいにしておこう。うん。

 8時、朝食を食べ終えたら出勤。
 朝の満員電車に揺られて大阪本社へ。
 この満員電車が凄くきつい。
 昔学生だったころはまだ耐えてたんだけどなぁ……。
 大阪へつく頃にはもうへとへとだ。

 9時、仕事開始。
 これが長い1日の始まりだ。

 12時、昼休み。
 弟が作った弁当を食す。

「おお、その唐揚げ、うまそうやな。誰が作ったんだ?」

 上司がおもむろに弁当を指差し聞いてくる。

「弟っす」

「……で、出来た弟だな」

 上司、一瞬絶句したあとに言葉を搾り出す。
 なんだ、彼女とでも言えば良かったのか?
 まさか我が家では弟と妹と私とその彼女の4人が暮らしているとは思わないだろうけど。

 13時、仕事再開。
 とは言っても忙しいので、昼ご飯を済ませたものから、食後の休憩もそこそこに仕事を開始するのが倣いである。
 それにしても、こんな忙しい職場だとは思わなかった。
 以前の職場では、机の下で隠しながらDSとかできたのに、量的にそんなことできないね。

 15時、休憩時間――誰も休憩せず。
 15時15分、仕事再開――みんなもうやってます。

 18時15分、終業のベルが鳴り響く。
 そこでみんな、ようやく顔をあげ

「よう、今日はどうする?」
「そうだな、久しぶりに○○を食うか」

 などと会話をし始める。
 だがこの会話は仕事を終わったあとに呑み食いに行く相談ではなく、残業前に腹ごしらえをどうするか、という会話。
 これが毎日なのだから恐ろしい……。

 で、この食事を買いに行くのも私の仕事。
 会社近くのコンビニや弁当屋へ使い走りだ。
 新入りはつらいね。私を含む若いの数人でお買い物。
 仕事が残っているのでできるだけ急ぐ。
 弁当屋へは会社を出る前に電話で注文しておくとスムーズだ。

 18時30分、ご飯。
 今日は親子丼を食べた。
 甘すぎて微妙な味。今度からは注文しないと心に誓った。

 18時40分、残業開始。
 さて、今日は一体何時までだろう、などと絶望的な呟きと共に、終わりの見えない旅に出る。

 23時10分、終了。23時30分、終電に飛び込む。
 終電の電車の中はもの凄い。
 酒臭いおっさんがだらしなく寝ていたり、仕事に疲れ、くたびれたスーツを着たおっさんがくたばっていたりとか、もうなんていうか墓場。
 人生に疲れた人たちの縮図がここにある。
 私もこうなってしまうのだろうか、などと若干の不安を覚えつつ、電車に揺られ続ける。

 ・
 ・
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 がたん、ごとん、がたん、ごとん...

 ・
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 ・

 ココハドコ、ワタシハダレ?

 トンネルを抜けると、そこは見知らぬ場所だった。
 うん、私もとっくにもうああなってたね。
 終電の人たちと同類だったね……。
 壮絶に寝過ごした私は、泣きながらタクシーを拾って帰る――4500円シタヨ。痛すぎる。

 25時20分、帰宅。
 ハルちゃんが出迎えてくれる。
 さすがにもう寝たと思ったし、寝ていいよってメールを送ったんだけどなぁ、結構、いや、かなり嬉しい。感謝。感激。
 電子レンジで暖めなおした揚げだし豆腐とご飯と湯葉のすまし汁を食べながら、今日のお互いの仕事を語り合う。
 特に私が抜けた後釜がちゃんとやっているのか、気になるところ。
 まぁ四苦八苦している様子がメールでも来てるけど。

 そんな語らいの後、さすがに明日も仕事のハルちゃんには先に寝てもらい、私はお風呂に入り、その後、ブログ更新、今に至る。
 時計は3時を回ってしまった。
 明日も7時20分に起きないとな。
 しんどいけどがんばります、おやすみなさい。
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2007年02月03日

No.293 もんじゃ焼き

 もんじゃ焼きが食べたい!!

 うちのお姫様2名(ハル&妹)と、鬼(姉)が1匹、口を揃えて言うので、もんじゃ焼きの店『眞田(サナダ)』へと行って来ました。
 関東では一般的に食されている(らしい)もんじゃ焼きですが、関西ではお好み焼きが一般なので、もんじゃ焼きは滅多に口にすることがありません。
 そもそも奈良の田舎ではもんじゃ焼き自体を食べさせてくれる店を探すほうが大変。
 そんな奈良のもんじゃ焼き事情なのですが、昔から眞田では関西風味のもんじゃ焼きを食べさせてくれる店として有名。
 つまり、もんじゃ焼き=眞田、という図がなりたつワケで、もんじゃ焼きを食べようと思ったら眞田へ行くしかありません。

 ――が

 この最寄の眞田は天理店なのですが、ここの立地条件がなんというか微妙。
 住宅街の中に建てられており、また結構複雑な場所にあるので、数年ぶりに行く私はもう全然覚えていなかったり……。
 勘を頼りに進むも、一向に着く気配なし。
 後部座席からは「いつになったら着くんじゃオラァ」などと野獣地味た唸り声が響き渡る始末。
 しかも焦れば焦るほど目的地は遠ざかっていくような気さえします。
 結局店の番号をタウンページで調べて電話をして、ナビをしてもらいながらようやく到着。
 最短距離ならば、おそらく20分程度の道なのですが、1時間以上かかってしまいました。
 ガソリンの無駄使いだよ……。

 ようやくオーダー。

 1/4(1〜2人前)750円
 1/2(2〜3人前)1250円
 1面特大 (4人前〜)2100円

 となっており、5人で来た私らは当然特大の一面を選択。
 その他に、塩焼きそばと、明太子ご飯を各自で注文。
 姉だけは、どて焼きと生ビールを注文し、一人で飲み始めていたのでほっておく。

 もんじゃ.bmp

 こんな感じ。
 できたら小さいヘラで焦がしつつ、ちまちまと食べていく。

「ええぃ、ちまちまと性に合わんわっ!」

 と言って、大きいヘラですくって食べてる姉は邪道。
 はっきり言って他人のフリをしたいが、同じテーブルではそうもいかず、店員さんの視線と周囲の目が痛い……。
 まぁそれでも明太子ご飯も、塩焼きそばも美味しくて満腹。
 勘定の際、みんなさっさと消えてしまったことを除けば、満足なんだけどさ……。

「7250円になりま〜す」

 ……痛いなぁ。

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2007年02月02日

No.292 工事完了のちダウン

 光回線工事、完了!!
 ようやく家でネットが出来ます。
 光バンザイ!!

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 んで、本日は前の職場でお別れ会。
 昨日は新しい職場で歓迎会だったんだけど……。
 飲み過ぎた、というより飲まされまくって今日はダウン。
 開通初日からこれかよって感じです……すまぬ。

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2007年01月08日

No.284 理不尽な臨時支出システム

 テレビが足りない。
 下のダイニングにはハルちゃんの家にあった薄型液晶テレビの32型のを設置。
 私とハルちゃんの部屋には、私の持っていた28型テレビを、弟の部屋には、弟の持っていた16型テレビをそれぞれ設置した。
 しかし唯一、妹の部屋にはテレビがなかったりする。

「しゃあないな、引越し祝いや」

 ということで、珍しく――本当に珍しくだが、姉と親父が結託し(想像するだけでイヤな構図だ)、妹にお年玉代わりにテレビを買ってやろう、という話になったらしい。
 らしい、というのは私の知らないところで水面下に進んでいた話だからだ。
 妹はダイニングや弟の部屋で観るから必要ない、と言うのだが、1人だけないのは可哀想だと姉と親父は思ったそうな。
 そう思うんなら弟の16型テレビもなんとかしてやれよ、と思うわなくもないのだが 「男子たるもの、自分のものは自分の稼ぎでなんとかすべし」 などという、男女差別的な教訓が我が家には存在するので、私の思惑が現実になることはない。

 ともかく、姉と親父がお金を出し合って、妹の部屋にテレビがやってきた。

 アクオス.jpg

 シャープのアクオス20型薄型液晶テレビ、その価格、7万円強。
 当初の予算は5万円程度だったそうだが、何故か予算を軽く2万円オーバーしたブツがやってきたわけである。
 男の私が言うのもなんだが、これだから男の買い物は、などと思わなくもない。
 そんなこんなで鳴り物入りした薄型液晶テレビ。
 妹が出かけている間に業者の方が設置し、きちんと映るようチューナーも接続し、チャンネルなどを確認作業――しているときに事件は起きた。

 妹がいないので一応家主である私と、購入者である姉が代表してその作業を見守っていた。
 そこで業者さんにリモコンを手渡され、その様々な機能を解説してくれる。
 姉は横目でその説明を聞き流している状態。
 私は妹に伝えねばならないので、データ連動やら、天気予報の見かたなど、およそテレビらしくない説明を聞いていた。
 時にはこのボタンは何か、などといった質問もしていたのだが、それを横で聞いていた姉が、何故か番組表が見れるというくだりに反応。
 見せろ見せろといきなり横で騒ぎ出す。
 癇癪を起こされては敵わないので、望みどおり番組表、というボタンを押して見せてやる。
 が、番組表の見たかったチャンネルが違うかったらしく、「違う、9時からの番組表が見たいんだ」 と言い放つ。
 私は慣れないリモコンとにらめっこしつつ、番組表の画面をスクロールさせるにはどうしたらいいのか、と業者さんに聞くのだが 「そんなもん説明されんでもわかるやろ、ええからワシに貸してみ!」 とリモコンをふんだくる様にして私から奪おうとした。
 が、力任せにリモコンを奪ったものだから、手からリモコンがすっぽ抜け、買ったばかりの薄型液晶テレビの液晶部分を直撃。
 その瞬間、

 びきっ

 という、実にイヤすぎる効果音が鳴り響いたのである。
 液晶というのは、兎角強度に問題があるわけで、リモコンが勢い良く直撃したこの場合、まず助からない。

「……あ〜、液晶が割れちゃってますねぇ」

 業者さんがため息混じりで 「即死」 という診断結果を報告する。
 保険は、保険は利かないんですか! と必死の形相で私は詰め寄るが

「いや〜……言いたくはないんですが、物損になりますから利かないかと」

 と、まことに困った顔をされる。つか、マジで困っている。
 そりゃそうだ。設置しに来た人の目の前で、まさか液晶がリモコンをすっぽ抜けさせて割る、などという事態に出くわす確率は限りなく低いはずだ。

「修理費は? 修理費はどれくらいかかんねんっ!」

 姉も必死の形相で業者さんに詰め寄る。
 私なら姉にこんな顔をして詰め寄られたら、即座に逃げるね、間違いなく。

「すいません、上司に聞いてみますんでちょっと待ってもらえますか?」

 しかし業者さんは姉の威圧感に気おされながらも、どうにかこうにか言葉を搾り出したのであった。

 ・
 ・
 ・

「修理費、5万円だそうだ」

 後日、このテレビを購入した電気ショップの方から連絡が入った。

「まぁ、13万円のテレビを買ったと思えば……」
「でもそれ、このダイニングにあるテレビ(32型液晶)と同じ値段だよね」
「………」

 修理費のことは知らん、と姉と親父は逃げ出した。
 残ったのは電源をつけてもつけなくても真っ黒な画面なだけの、薄型20インチ液晶テレビ。
 引越しで何かと入用で、ボーナスも吹っ飛び、溜め続けた貯金もすっからかんとなった私に、姉は何ゆえ? どうして? このような臨時支出を押し付けるのだろうか……。

 今年の冬は寒い……。

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2007年01月04日

No.281 両親を比較してみる話

 唐突だが、私がハルちゃんの両親のことを聞くと「ごく普通の両親」という、なんとも判断し辛い解答が返って来た。

 私に父と母がいるように、ハルちゃんにも父と母がいる。
 私の母はともかくとして、父はもう大変な人物なので、とかく、普通の父親、というものを私は知らない。
 いや、一応漫画や小説、また友人知人などの父親の話など、知識として、理想的、といった父親像の存在は知っているつもりだ。
 なので、ハルちゃんが言う、普通の両親というものを、もう少しだけ詳しく聞いてみたいと思う。
 
「趣味は?」
「映画と、クラシック音楽をよく聴いてるね」

 そうか、ハルちゃんの映画好きは父の影響か。

「んにゃ、母も映画好きよ」

 そっか。
 確かに映画が趣味、というのは普通のような気がする。

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 うちの親父の趣味は……とにかく酒を飲む、だなぁ。すっげぇ迷惑。

「特技は?」
「父は日曜大工、かなぁ。なんか色々頼まれて作ったりしてるよ。母は家事!」

 母の家事が得意ってのは、普通と言うには抵抗があるような……。
 でも大工仕事が得意なお父さん、ってのは普通かどうかはともかくとして、いいね。

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 うちで日曜大工の道具は、凶器なんだよなぁ……。 
 酔っ払った親父が金槌を投げてガラス割ったこともあるし、姉に木槌で殴られて何針か縫ったこともあったなぁ。
 ……自分で言うのもなんだが、よくグレずに育ったもんだ。

「仕事は?」
「父は役所で働いてるよ。母はスーパーでパートに行ってる」

 堅実だなぁ。

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 うちの親父は木材加工と的屋と道場か……まだ仕事あるんかぃな。 

「他には?」
「父が好きな球団は巨人で、よくビールを飲みながらテレビ観てるよ」

 この関西で巨人ファン、という以外は普通だ。

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 親父は阪神ファンで、焼酎を飲みながら観ているな。
 負けるとちゃぶ台ひっくり返して、後片付けが大変なんだよなぁ……。
 
 総合すると、駄目だ、うちの親父。

 などと、そんな風な会話を車内でしているうちに到着。
 そう、これらはハルちゃんを実家へ送る車中での会話。
 そこで初めて会ったハルちゃんのお父さんとお母さんは、温和な笑みをを浮かべた、まさに(私にとっては)理想を絵に描いたようなご夫婦で、家もごく普通の――ちょっと裕福そうな庭付き一戸建て住宅だった。
 場所は少し辺鄙なところだったが、うちの実家より何十倍もマシだし。
 確かにハルちゃんのコメント通り、普通、という言葉が良い意味でピッタリだった。

「はじめまして、BlueTasuさん。いつも娘はお世話になっております」
「いえ、こちらこそ、いつもお世話になっております」
「BlueTasuさんのことは、よく娘から聞かされていたんですよ。今日会えるのを楽しみにしてましたよ」
「どうぞ、ゆっくりしていってくださいね」
「いえ、今日はもう遅いですし、どうぞお構いなく」
「いやいや、お酒は車だから駄目だろうけど、夕食くらいは食べていってくださるんでしょう?」

 などと、会話もこんな感じ。

 ・
 ・
 ・

 これがもし、例えば妹が彼氏をうちに連れてきた場合の親父だったら...

「おお? ワレよう来たのぉ。なんや、娘が世話になっとるらしいのぉ」
「いえ、こちらこそ、いつもお世話になっております」  
「ワレのことはアレから聞いとるわ。今日会えるんを た の し み に してたんやでぇ。まぁゆっくりしていけや」
「いえ、今日はもう遅いですし、どうぞお構いなく...」
「ああ? ええから酒でも飲んで、じっくり男同士語り合おやないか!」
「いや、車が...」
「なんや? ワシと酒は飲めへんゆうんかっ!?」

 たぶん、こんな感じ。つか、絶対こんな感じ。
 ……天と地ほどの差があるね。
 もし、もし私とハルちゃんが結婚することになったとしたら、一番の障害はうちの家族のような気がしないでもないんだけどな……。

 笑えん……。

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2007年01月03日

No.280 新年のご挨拶 及び 近況

 今頃ですが、あけましておめでとうございます。
 昨年、ご贔屓にしていただいた方、ありがとうございました。
 今年も1月は更新が滞りがちになるかもですが、よろしくお願いいたします。
 そう言えば去年の今頃は、ブログのことが姉にバレて書けなくなっちゃったなぁ、というほろ苦い思い出が蘇るわけで……。
 今年は昨年の年末に引越しというイベントのお陰で、ネットに接続できない状況が続いており、更新が滞っているのでありまする。

「ちっ、今日も更新してやがらねぇ……」

 と舌打ち混じりで毎日覗いてくださっている方、本当にすみません。
 とりあえずある程度の文章を書き溜め、会社か、もしくは実家で送信するという状況が続きそうで……新しい家にネットが開通するのは、2月頭。まいった、耐えられん。
 なんとかならんのか、えぬてぃてぃ。

 話変わって、昨年のお話...

 家が完成し、引渡し、引越しが12月28日のこと。
 会社は30日まで出勤予定だったのですが、さすがに有休をとらせてもらい――上司がものすごく苦い顔をしていましたね。
 家は2階建てで、1階は玄関、トイレ、バスルーム、洗面所、リビング、ダイニング、キッチン、和室、物置。
 2階に3部屋という構成。
 今まで江戸時代のような屋敷に住んでいたので、最近の、最新の住宅に住むことなど初めての体験で、もの凄く落ち着かない。

 玄関には鍵が2つあり、インターフォンも当然あります。
 でっかく、重たい門がそびえているだけの実家には、そんなもんありまへん。
 カメラも備えてあって、誰が来たのか、そのカメラを通して知ることが出来るし、録画、録音もできます。
 これにより、ピンポンダッシュをしても映像が残ります。
 えらい時代になりましたな……楽しかったのに、ピンポンダッシュ。
 トイレはもちろん水洗で、実家のように穴が開いただけの便所ではありません。
 私はありませんが、昔親戚の子が落ちてエライ騒ぎになりましたな。
 バスルームはボタンひとつでお湯が張られ、設定温度になると知らせてくれるので、もの凄く便利。
 実家のように薪を割る手間もかかりませんし、何分焚くかタイマーで計る必要もありません。
 当然シャワーもついています。実家ではありませんでした。
 なにやらボタンを押すと泡が吹き出しますし、小型ながらテレビもあります。
 洗面所、キッチンでは当然のようにお湯が出ますし、和室の照明もリモコンで調整できます。
 物置にも床がごそっと抜けて、いけのめだか が何人も入れそうなほど収納スペースがあります。
 実家のように、何かとろうとすると山が崩れるかのような、そんな危険な物置にはならないでしょう。

 ……今更ながら、今までとんでもないところに住んでいたんだなぁ、と思いますね。

 2階の各部屋には、一番広い部屋に私とハルちゃん、あとは弟、妹に割り当てました。
 荷物は引越し業者には頼まなかったので、28日は生活に必要なものを運ぶのに終始。
 軽トラックを借り、冷蔵庫やら洗濯機やらベッドを積み込み、新居と実家&ハルちゃん家を何往復もしました――しんどい。
 生活に必要不可欠な家電類――冷蔵庫はハルちゃんの家の、洗濯機は実家のお古をいただきました。
 もうお金ないもん……。
 つか冷蔵庫が重すぎ。
 かなり大きい冷蔵庫だったので、ハルちゃん家から出すのに一苦労です。
 1階まで運ぶのに苦闘し(エレベータなんぞ使えんから4階から階段で降りたさ!)、積み込むのにまた苦戦。
 素直に象さんかアリさんマークの業者さんに頼んだほうが良かったかなぁ……。
 29日、30日は必要なものを買うために車で走り回り、31日はハルちゃんを実家に送り届け、元旦には初詣やらなんやらで大忙し。
 つか、おみくじ引いたら凶ってなんじゃい、こら!
 2日、3日になっても荷物は片付かず、まぁボチボチとやるしかないですな。

 弟と妹の荷物を運び込んだりで、とりあえず自分の部屋にテレビもない状況、というのは寂しいものですが……。
 そういった環境を整えるため、今年の正月は(毎年そうだけど)全然休めまへん。
 5日から仕事が始まるし、まいったなぁ……。

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2006年12月25日

No.276 年始・年末クイズ

 ども、毎度お馴染み、BlueTasuです、みなさんこんばんわ。
 ……イチイチ言わなくてもわかってるわな。失礼。

 今回はリンク先のクリスさんとこの企画に乗っかってみました。
 つか、ブログ書くこと考えてたら、いきなり電話が来て、

「この問題やってちょ」

 と来たもんだ。
 で、そのクイズを見ちゃったらそれ以外考えられない。
 もうブログの文章なんか思いつかない。
 というわけで、勝手にその企画にのっかっちゃいました。

 題して、年始・年末クイズ。

 どういうものかというと、年末年始に関係するモノをいくつ言えるかクイズ、ということらしい。
 とにかく年始・年末に関する単語を、思いつく限り言ってみようというクイズ、と言えるのかわからないけど、そういうクイズらしい。
 ルールは以下の通り。(クリスさんとこからのコピペ)

・基本それがこの時期にしか聞かれないものであればOK。でも他の時にも耳にするようなものはNG。例えば「おせち」はOKでも「栗きんとん」はNG。「甘酒」は……OKらしい。

・別に集計したりはしないけど、個人的に自分が思い浮かばなくて他の人が思い浮かんだようなものがあると「高得点」。つか集計はしないんだけど「高得点」!逆に微妙なものは0点。集計はしないけど。――だそうです。

・全く同じようなものはダメ。例えば元旦と1月1日みたいな。賀正と謹賀新年みたいな。

・食べ物、見るもの、聞くものなどカテゴリーは何でもOK。とにかく「年末年始を丸裸にする」勢いで参りましょう!

 ということらしい。

 では、答えてくださる方(いるのか?)は一旦このブログを閉じて、ノートパッドにでも書いていってください。
 んでコメント欄にでも貼っちゃってください。
 目標は100、だそうで……私無理っぽいぞ。
 やる前に私やクリスさんとこの解答を見ちゃうと、楽しさ減ですので、自己責任でよろしく。

 http://cris-deepsquare.cocolog-nifty.com/top/2006/12/post_71f1.html

 ちなみにここが今回の企画元ページ。
 一緒にアクセスしてくださいませ。

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 改行中

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 やる気がない人は先を読み進めてくださってかまいませんが……

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 やる場合は、他人の解答を見ちゃうとつまらんですよ

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 OK?
 以下、私の解答
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2006年11月26日

No.246 今日の色々

 今日はとても疲れているので少しだけ。

 ビリヤードはビギナーズの大会に出場。
 1回戦、不戦勝で勝利。
 2回戦はミスが重なるが相手はもっとミスをしてくれたのでなんとか勝利。
 3回戦は健闘するも虚しく、9番だけがポケットできず負け。
 ナインボールで9番が入らなきゃ勝てないよな……。
 でもまぁ良い感じには撞けてたんで、負けてもあまり悔しくなかった。うん……。

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 ジャパンカップはやっぱりディープインパクトの勝利。
 ハーツクライは喉鳴りの影響か? 10着に沈んだ。
 ドリームパスポートは2着なのに対し、メイショウサムソンは6着に終わったのは残念だった。もうちょっと頑張ってくれると思ったんだけどなぁ……。

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 カルドセプトサーガはちまちまとストーリーを進めている。
 ストーリーに冲方丁を起用! とか言ってたけど、ストーリー自体、なんら目新しくも面白くもなく、むしろ突っ込みどころ満載というかなんというか……。
 まぁ期待していなかったからいいんだけどさ。
 カード集めの方は順調……かな。
 ストーリーを進めるうちにイベントカードも出てきた。
 色々ややっこしい能力が多く、読解力も試されるゲームのような気がする……。
 ともあれ、そんなややこしい能力を持ったレアカードも増えてきた。
 とはいえ480種以上あるみたいなので、まだ半分を超えたところ。
 コンプリートまでは先が長いようである……。


手に入れたカード
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2006年11月21日

No.240 マイホーム

 昨日、棟上式に行ってきました。

 会社の近くの土地を買い、一戸建てを建設。
 それの棟上式が昨日でした。
 そもそも何故一戸建てを建てる決意をしたのか。
 普通は結婚の方が先じゃね? とか思いますよね。
 姉の魔の手から逃れるため実家から遠ざかりたい、というのであれば、別に一戸建てではなく、賃貸なりで安く済ませればいいわけなのですから。
 理由をひとつずつ説明していきたいと思います。

 まず家を出る理由。
 これはもうわかりきってますよね。
 姉から逃げたいから、姉と同じ空間で住むのがイヤだから。
 常にご機嫌を伺わねばならない今の生活は、苦痛以外のなにものでもありません。

 次に一戸建てな理由。
 それは弟と妹のためだったりします。
 我が家は超がつくほどのど田舎で、夏にはホタルが舞い、秋には冬眠を控えたクマさんとコンニチワ、冬には雪が降り積もる、なんともダッシュ村な場所なのです。
 つまり、交通の便が大変よろしくない。
 去年は大雪が降って回線が1週間ほど断線しちゃったときもありました。
 大雨により地崩れが起き、仕事に行くどころか買い物にさえ行けない日々が1週間近く続いたこともあります。
 私の家は、守りやすく攻め難い、戦国時代なら大変よろしい環境ですが、現代においては非常に不便な土地なのです。
 弟と妹は来春、順調ならば大学へ行くことになります。
 今まで高校へは、毎朝私が会社へ行く際に送ってやるか、親父が車を出すか、もしくはバスでふもとの駅まで通っていました。
 ですが、大学ともなると、バスの時間を気にしたり、門限を気にしたりなんて生活、できるわけがありませんし、何より可哀想です。
 というわけで、会社と駅にほど近い場所に家を建てることは、それら交通の便の悪さを一気に解消できるということなんですね。

 弟や妹が車か単車の免許をとれば解決する問題といえば、確かにそうですが、春夏秋はよくても、雪に閉ざされることのある冬は辛いですし、なにより危ないです。
 どうせ3,4人が過ごせるアパートを借りようと思ったら、結構かかりますし、それならいっそ建ててしまえ、ということになったわけです。
 ま、これからローンに苦しんでいく生活となるのだけが憂鬱なのですが、結果的に家をでるのならば、最終的に目的は一戸建てにたどり着くわけだし、このほうがいいかなぁ、と思ったわけです。

 そんな具合で建てた家。
 上棟式も終わったので、今は部屋を仕切ったりなど、内部の作業中。
 12月の中頃には完成するとのことなので、そろそろ引越しのための荷物整理などを始めていたりで、完成が楽しみです。

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2006年11月14日

No.232 One Day

 起きたら8時だった。
 出社時刻は8時半である。
 私の家から会社までは、車を飛ばして30分。
 
 ・
 ・
 ・

「うおおおっっ!!?」

 跳ね起きた。
 いつもはもう少しまどろみの時間を大切にするのだが、そんな悠長なことをしている時間はまったくない。
 布団を蹴り飛ばし、パンツまで脱ぎそうな勢いで脱ぎ捨て着替える。
 慌しく階段を転がり落ち、靴の踵を踏みながら車に駆け込みエンジンをかけた。
 目覚めから出かけるまでのタイムはおそらく新記録だろう。
 とにかく会社まで飛ばし、なんとか間に合った。

「Blueさん、頭、すっごい寝癖ついてるよ」

 出社早々、ハルちゃんに突っ込まれた。
 セットしている余裕なんてなかったんだよ……。
 案の定、他の人からも笑われた。おのれ……。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 昼休み。

「おいBlue、お客さんだぞ」

 お客さん? 珍しい。

「誰?」

 私がそう聞くと、笑いながら、ただし目だけは笑っていないけど、先輩は言った。

「女の人だ。お前、ハルちゃんだけじゃ満足できんのか?」

「まさか、大満足」

「くっ、のろけやがって……とにかく表で待ってる。お前を呼べって五月蝿いんだ。どこの誰か聞いても、とにかく呼べ、の一点張り。俺はああいう女はお断りだよ」

 誰だろう?
 不思議に思いながら表に出ると……

「遅い」

 姉だった……。

「なんだ、姉ちゃんか……名乗らないから誰かと思った。なんで言わないんだ?」

「お前の血縁者だと思われたくない」

 そりゃこっちのセリフだ……。

「で、なんの用?」

「お前、本当に可愛げがないな。わざわざ携帯もってきてやったのに」

 あ、そう言えば朝の騒ぎで忘れてったな……。

「今日は遅番だから昼からなんでな。寝てたらお前の部屋で携帯鳴りっぱなしだった。あんまり五月蝿いんで壊したろかと思って1度壁にたたきつけたが、鳴り止まん。その根性に免じて、ついでにもってきてやった」

「投げるなよ……」

 見れば液晶にヒビが入っていた……2ヶ月前に買ったばっかなのに。

「ありがとうは?」

「……アリガトウ」

「よろしい。じゃあな」

 用件はそれだけ、と言わんばかりに携帯だけを渡すと、TRXの大音響と排気ガスだけを残し去っていった。

「すっげー女だな。お前の趣味、俺には理解できん」

「いや、違うから……」

 社内に戻ると、変な噂が飛び交っていた……。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 起きたら8時だった。
 退社時刻は6時である。
 残業をこなすうちに休憩中、10分ほどだがうとうとしてしまったらしい。
 慌てて作業開始。
 ふと携帯を見ると、ヒビの入った液晶に、新着メールのマークがついていた。
 メールはハルちゃんから、何時頃終わりそうか? というメールだった。
 9時頃、と送ると、了解、今日のご飯、楽しみにしといて、と返事が返って来た。
 実は最近、仕事のある日は夕ご飯をハルちゃん家で食べて帰る癖がついている。
 どうせ帰っても冷や飯があるだけなので、とてもありがたいのだが、家族の視線がイチイチ鬱陶しかったりする……。
 あちらを立てればこちらが立たず、ということかな。
 というわけで、どうせ立てるなら彼女のほうでしょ、とばかりに9時ちょいに仕事が終わればすぐにハルちゃんの部屋へ直行。

 ――で

 わざわざメールを送ってくるとは、いったいどんなご馳走か、と思ったら...

「本日の献立は、本物のうどんです」

 うどんだった。
 実はこの間、ハルちゃんが風邪を引いた際にうどんを作ってあげたのだが...

「まずい、こんなのうどんじゃないよ」

 と言われてしまったのである。
 今回のうどんはそれとは比べ物にならない、本物のうどんらしい。

「本物か」

「そ、本物」

 私が作ってあげたのは、病人用にネギとうどんだけの質素なものだったのだが、ハルちゃんが作ったうどんは、釜揚げうどんだった。
 それ専用と思われる桶の中から、出来立てと言わんばかりに湯気が噴出しており、とても熱そうだ。
 醤油色した浸けダシに、ウズラたまご、生姜、ネギ、ゴマの薬味が置いてある。
 本格的だなぁ……。

「まずはダシだけで召しあがれ」

「じゃ、いただきます」

 うどんにしては細めだが、私が作ったみたいに、市販のぶよんぶよんの安物のうどんじゃないということが、箸から感じる。
 ちょいっとダシに浸けて、まずは一口。
 ツルツルっと喉越しよく、気持ち良い食感。
 そしてコシがある、というのはこういうことを言うのだ、と言わんばかりの弾力。
 これは正直、この一言しか思いつかない。

「うまいな」

 ハルちゃんは食べ物に関しては五月蝿い。
 こんなうどんをいつも食べているとすれば、私が作ったやつを、まずい、と言うのも通りである。

「このうどん、どうしたん?」

「自分で打ったんっすよ」

「マジか。すごいな」

「私、履歴書の特技欄に、『うどん打ち』 って書いたくらいだもん」

「なんじゃそら!? そんなん履歴書に書く奴いるんかぃ!」

「事実、美味しいでしょ?」

「うん、うまい。だけど、特技がうどん打ちでよく書類審査通ったな」

「面接でも聞かれたよ。個性があって大変よろしい、って褒められたっす」

「確かに個性的やね」

 ウズラたまごやゴマ、ネギ、生姜といった薬味もありがたく、あっという間に食べつくしたのでありました。
 ご馳走様です。

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2006年11月11日

No.228 季節の変わり目

 季節の変わり目は気温が上がったり下がったりするので、人間のバイオリズムが不安定になり、体調を崩しやすい。たぶん。
 今まで秋の心地よい空気と、過ごしやすい気温が続いた。
 しかし、今週の中頃から急に冷え始め、そろそろ冬なんだなぁ、というような風が吹き始める。
 そんな週の中頃のこと。
 休日のある日、私とハルちゃんは映画を観に出かけた。

 ハルちゃんはとにかく映画好き。
 春夏秋冬、季節ごとに話題作の封が切られるたびに映画館へ足を運んでいるようだ。
 で、今回観に行ったのはこの映画。

 父親たちの星条旗.jpg

 戦争映画 『父親たちの星条旗』 だ。
 太平洋戦争真っ只中の1945年、2月23日。
 戦争の行方を決定付けたと言われている、硫黄島で星条旗を掲げる1枚の写真。
 この星条旗を掲げた6人のうち、祖国に帰還できたのは3人のみ。
 その3人は、母国アメリカに帰るや否や、英雄と祭り上げられ、戦費を調達するための全米ツアーに駆り出される。
 しかしこの星条旗を掲げる写真の裏側には、隠されたもう一つの真実があったのだ。
 ゆえに苦悩する若者たち。
 硫黄島で何が起こり、そこで彼らは何を見たのか。
 本当の英雄は誰であったのか。
 当時、アメリカが行っていた恥ずべき行為を痛烈に描き、当時の戦争の真実を知ることの出来る映画、それが父親たちの星条旗である。

 ――が

 その真実を知ることなく映画館を後にする。
 家を出る前からおかしいと思っていた。
 だが、本人の意思により、観に行ったのだが……。
 大丈夫、大丈夫って言うけれど、手を握ってみたら熱いこと熱いこと。

 この時のハルちゃんの体温、38.6分なり。

 立派な風邪だ。
 大人しく寝てなさい。
 観始めてすぐだったが、異変に気付いた私はさっさと映画館を後にしたのであった。
 その後、病院へ付き添い、家まで送り、うどんを作ってあげて食べさせて、薬を飲ませて寝かせる。
 世話の焼ける奴だ、無理してまで映画に行くことないのに。

「だって、2週間に一度くらいしか休みあわないし、この映画観たかったんだもん。映画は座って観るだけなんだから、大丈夫だと思ったんすよ」

 と、この言い分。
 あんた、風邪の菌を映画館にばら撒くつもりかぃ。
 周囲の迷惑も考えないとダメだよ、と言うと、神妙に頷いた。

「ほんま、病人じゃなかったら、ほっぺた叩いてるぞ」

「お姉さんみたいに?」

「あれはただの暴力。俺のは愛の鞭」

「……そういうセリフ、よくサラっと言えるよねー」

「……言ってから後悔した」

「ほんま、もっと熱上がっちゃうよ……」

「寝ろ、寝て忘れろ、頼むから」

「やだ、絶対覚えとく」

「……むー」

 今思い出しても恥ずかしいやり取りだった……書くのはもっと恥ずかしいけど。
 で、翌日、すっかり熱も下がった。大事をとって1日休ませたけどね。

 ・
 ・
 ・

「はーくしょぃッ!!」

 で、その2日後、私にしっかりうつりましたとさ……。

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2006年11月03日

No.221 地獄絵図

 日曜日のことでした。

 そろそろブログを書かないとな、と思ったとき、姉がフラリと部屋にやってきました。
 右手には焼酎、左手には何故か金槌を持って。
 それは、即座に110番通報したくなるような出で立ちでした。

 姉は完全に酔っ払っていました。
 べろんべろんです。
 酒に強い姉がべろんべろんです。
 こういう状態の姉は、年に2,3回くらいあって、前回は弟の扇風機が木っ端微塵に破壊されました。
 前々回は私のプレステが破壊されました。

 つまり、非常にやばい状態なのです。
 
 つか、気をつけないと私自身が破壊されかねません。
 姉は一旦酔っ払うと、酒乱の気があるのです。
 私は即座に戦闘態勢にはいりました。
 それから姉を牽制しつつ、携帯で親父と弟に連絡をとり、応援を呼びました。
 家族はわかっています。
 なんとか力ずくで止めないと大惨事になるということを!

「でゅわっ!」

 電話中、姉がウルトラマンのような奇声を発して金槌を投げつけてきました。
 金槌は釘を打つために存在する工具です。
 決してこんな風に投げるためにあるのではありません。
 しかし、存在意義に反するように使用された金槌は、物凄い勢いで回転しながら私の脳天目掛けて飛んできました。
 反応が0.1秒遅れていたら間違いなく家庭裁判ものでしょう。
 いや、現在の状況だけでも裁判モノですが……。
 とにかく素早く反応した私は、首をひねって回避。
 行き場を見失った金槌はそのまま後ろに貼ってあった、マヤノトップガンとナリタブライアンの阪神大章典で叩き合っている、今では多分少々レアな私の大切なポスターと、木材の壁を突き破り、弟の部屋と開通してしまいました。
 このポスター、大切にしてたのに……。

 しかし、犠牲はこれだけにとどまりません。

「姉貴、やめろっ!」

 到着した弟が、姉を後ろから羽交い絞めにします。
 その瞬間、右手に持っていた焼酎のコップが落ちて割れ、その下に置いてあったスラムダンクの単行本が酒浸しに……。

 完全版なのにっ!!

 ともかく羽交い絞めにしている今が、ポスターとスラムダンクの仇をとる一撃を喰らわすチャンス。
 と思ったのですが、羽交い絞めにされた状態で姉は私に蹴りを浴びせてきます。
 蹴り倒される私。
 そして弟を力任せに振りほどくと、私に更なる追撃を加えるべく、素早くステップイン。
 まるで私がサッカーボールで、姉はフリーキックを蹴るサッカー選手のような、非常に軽やかなステップインでした。
 そして唸りを上げて襲い掛かってくる右足。
 私は思わず頭を抱えて倒れている姿勢からさらに低い姿勢で身を縮めました。
 その頭上スレスレを空転する右足。

 で、

 私の買ってまだ半年足らずのノートパソコンが変わりに犠牲となり、真っ二つになって吹っ飛びました……。
 モニターとキーボード部分が綺麗に分離。
 モニターも液晶画面にヒビが入ってぐっしゃぐしゃでした……。

「目ぇ醒まさんかぁッ!!」

 そこへ親父が到着。
 この後、暴れる姉を三人がかりで押さえつけ、風呂場へ連行し、浴槽に頭を突っ込んで酔いを醒まさせるという、いつもの手法で解決しました……。

 で、部屋に帰ると、焼酎をこぼしてくれたお陰で酒臭いわ、コップの破片が危ないわ(弟は破片を踏んで怪我した)、大切にしていたポスターが、壁を突き破って金槌が刺さっててすっげぇシュールだったり、何より16万8000円したノートパソコンが完膚なきまで破壊されてたりで、もうなんと言っていいか……とりあえずめまいがしてその場に座り込んでしまいました。

 もうやだ、こんな家……。

 とりあえずノートパソコンがないとネットに接続できない。
 そんなわけで、この急場を凌ぐため、タカに頼んでパソコンを組んでもらうことにしました。
 モニターは前に使っていた古い14インチのカラー液晶ディスプレイを引っ張り出して来て使用することに。
 でもギャロップレーサーオンラインができなくても困るから、ビデオカードとCPUにはお金を使い、そのほかには流用品など安物を使用。
 なんとか今日に完成し、現在に至ります……。
 最近更新できずにいたのは、こういうワケでして……更新もないのに覗きに来てくれたかた、ならびにご心配していただいた方、申し訳ございませんでした。

 とりあえず年末に家を出ます。

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2006年10月27日

No.219 外食

 先日、銭湯へ行ったメンバー、5人+3で食べに出かけた。
 一応改めて紹介すると、私、弟、妹、タカ、タカの妹の5人が先日の銭湯へ行ったメンバー。
 それから姉と、何故かハルちゃんとその友人のゆうさんであった。
 当初、銭湯へ行ったメンバーのみで外食に行く予定だったのだが、ハルちゃんとゆうさんが何故か加わり、行く間際になって姉に捕まったため、急遽8名という大人数での食事会となったのである。

「今日はワシの奢りじゃあっ!!」

 恐ろしいことに、今回はタカのオゴリとなるはずだったのだが、どこをどう間違ったのか、姉がオゴってくれることになった。
 いつも外食ではビタ一文払わない姉が、一体どういう風の吹き回しなのか!?
 恐る恐るその理由を聞くと...

「1000円で28箱になった」

 という。
 昨日の休日、一日中家にいないなと思ったら、パチンコへ行っていたらしい。
 どうやらそのときに相当儲けたようだ。
 私はパチンコのことは詳しく解らないのだが、28箱という数字がどれだけ凄いのかだけはわかる。
 よくテレビなどで銀色に光る玉が入った箱を積んでいるのを見かけるが、28箱も積んでいるのなど見たこともない。
 恐らく相当な金額になったのであろうと思われる。
 なんという強運の持ち主であろうか……。
 ともかく姉の機嫌は今年一番、というほど良い。
 これはもしかしたら何か、普段は手を出せないような美味しい店に連れて行ってもらえるかも...

 くら寿司.jpg

 くら寿司かよッ!! (注:実際に行った店舗の写真ではありません)

 行った店は、お安い回転寿司のチェーン店と全国区で(たぶん)有名なくら寿司であった。
 まぁ奢ってもらう店に文句つけるわけにはいかないけど、そんだけ稼いだんならもうちょっと高い店に連れてってくれよな……などと思わないでもない。
 しかし、くら寿司は姉にとって伝説の店であった。

 以前、えらく雨と雷がひどい中、家族で食べに来た。
 そしてみな、ほとんど満腹に近いくらい食べ終わっていたその瞬間、物凄い稲光と共に轟音が喧騒で沸き返る店内まで鳴り響き、停電がおこったのである。
 恐慌状態になる店内。
 そんななか、一人のツワモノがいた。
 言うまでもないが姉のことである。
 停電は一瞬のことだった。
 恐らく待機電源か何かを作動させたのであろう。
 その間、10も数える間くらいの時間しかなかったハズだ。
 しかしその一瞬の間で、姉は恐るべきスピードで皿を回収していたのである。
 くら寿司の特徴として、お皿をテーブルの横にある皿回収ポストみたいなところへ放り込むことができる。

 皿回収.jpg ←こんな奴

 放り込んだ枚数はしっかりとカウントされるのだが、停電の間、当然電気の力でカウントしているわけだから、そのチェックは停止する。
 本当に一瞬のうちでしかなかった停電の間、姉は二十数枚の皿を放り込んでいたのである。
 停電になった瞬間、即である。
 これにより、3000円分くらいの皿をタダ食い状態だ。
 帰りの車の中、勝利者インタビューを受けたかのような口調で姉は言った。

「今日雷が鳴っていたときから狙っていた」

 確信犯であった……。

 ・
 ・
 ・

 くら寿司へ来たのはそれ以来である。
 姉は天を仰いで言った。

「今日は荒れそうにないな……」

 機会があればまた狙っているようであった……。

「まぁ今日は、前回ようけ食べさせてもろたし、売り上げに貢献したろか」

 どこまでも不遜な姉であった……。

 店内に入り、待つことしばし。
 運よく2つ、向かい合ったテーブル席が空いたので案内された。
 こちらは8名。当然1つのテーブルでは座りきれなかったのである。

 回転寿司、それは好みの違いが顕著にあらわれる場所である。

 私の好みは、鯛やハマチ、あとサーモンといったところ。
 変わったところではシャコなんかも好きだ。
 ハルちゃんは何故か軍艦巻き系が多かった。
 ネギトロ巻き、とかいくらとかウニとか鉄火巻きである。
 妹はイカとか赤貝とか、歯ごたえのあるものが好きなようだ。
 弟は最初にうどんを注文し、茶碗蒸しも食べていた。
 基本的に寿司があまり好きではないようである。
 尚、ゆうさんはまずビールを頼み、飲みまくっていた。
 
 変わっているのがタカとその妹。
 この2人、ハンバーグとか生ハムとかエビフライとかそんなのばっかり。
 寿司なんだから魚食えよ!!
 この兄妹、もしかして似たもの同士なんだろうか……。

 結局8人で食べた合計は、寿司皿104枚。
 あとは赤だし3杯、うどん1杯、ビール4本と言った具合であった。
 満腹である。

「ご馳走様でした〜」

「うむ、くるしゅうないぞ」

 姉は鷹揚に頷き会計へ。
 終始ご機嫌であった。
 ま、こういう日もたまにある、ということで。
 こういう機嫌の良い日が続けばいいんだけどねぇ...

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2006年10月26日

No.218 無垢なる陰謀

 昨日の私はとても張り切っていた。
 中古とはいえ、新しいゲームを購入したのだ。
 シャイニングフォース・ネオをお腹いっぱいプレイするために、仕事を早く終わらせて帰りたい――そんな子供のような単純な理由ではあるが、私はいつにもまして頑張っていた。
 人は頑張ると、それに比例して疲れる。
 しかし、目的――現在で言うゲームをプレイする時間を捻出する、という明確な目的があれば、たとえいつもより頑張ったとしても疲れない。
 そう、確固たる意思があれば、疲れを感じないのだ。

 ――が

 今の私は非常に疲れていた。
 いや、燃え尽きた、という表現の方が正しい。
 なんというか、目の前の惨状に、私はただ立ち尽くすのみである。
 過ぎ去った嵐を、ただただ呆然と見送るしかないのである。
 その日、当然のように帰宅など許されず、会社に泊まりこんでの仕事となったのであった。

 ――話はその日の昼食後に遡る。

 午前からアクセル全開のフルスロット、42.195kmのフルマラソンを、スタートした瞬間から、100m短距離走のごとき勢いで突っ走るかのように突き進んでいた私は、午後の休息をいつものようにハルちゃんと過ごしリフレッシュ。
 その後、余韻に浸ることなくひたむきに作業を進めていった。
 周囲も私のひたむきさに感化されたかのごとく、静かに、黙々と己の仕事に没頭した。
 この部屋にはカタカタカタというパソコンのキーボードを一心に打ち込む音だけが響き、階下からは重低音を轟かせて生産ラインが澱みなく動いている。
 この時の職場環境は、まさに社長が理想とするかのような静謐さと神聖さに満ち溢れていた。
 
 ――しかし

 思わぬ闖入者の登場により、その静けさは打ち破られた。

「はい、ここがパソコンルームです」

 唐突に扉が開き、ハルちゃん登場。
 その後ろには、蜜に集るアリのような小学生の群れが広がっていた。

「おじゃましま〜す」

 声変わり前特有の甲高い子供の声が大合唱となってご挨拶。

「はい皆さん、こんにちわ、は?」

「こ〜ん〜に〜ち〜わ〜っ!」

 後ろに控えていた先生が生徒たちに挨拶を促す。

「こ、こんにちわ……」

 私は呆気に取られて返事するのがやっとである。
 そうだ、そういえば昼休み、ハルちゃんが地元の小学生たちが社会見学に来る案内をしないと、なんて言っていた。
 そうか、この子供たちは社会見学のために来た子たちらしい。
 そして、小学生でも1年か2年の低学年であるようだ。
 とても先生に従順である。

「ここでは、1階の機械をスムーズに動かすための……」

 ハルちゃんは、そんな純真無垢といった感じの子供たちに仕事の内容をわかりやすく、噛み砕いて説明していた。
 私はと言えば少々呆気にとられたものの、すぐさまモニターに向き直って仕事を再開することにした。
 そう、私には早く帰ってシャイニングフォースをしなければならないという崇高な使命がある。
 こんなところで時間をロスしてはならない!

 カタカタカタカタカタ...

「わー、はやーい!」
「うちのおじいちゃんよりはやーい」


 じいちゃんかよっ!!


 思わず子供の言葉に反応して心の中で突っ込んでしまう私。
 いかんいかん、仕事に集中しなければ!!

「はい、では何か質問があれば手をあげてください」


 「は〜い!!」「はいはいはいは〜い!」


 一斉に全員が手を挙げる。
 だめだ、五月蝿くて仕事に集中できない!!

「はい、じゃあそこの真ん中の男の子」

「えっと、おじさんに質問です!」

「おじさん……」

「そのパソコンで、いちにちになんもじ書きますか?」



 んなもんわかるかーっ!!



 そんなもんいちいち数えられるかぃッ!!
 だが、何か答えねば、納得する回答をしなければならない!

「そうだねぇ、数え切れないほどたくさんの文字を入力します」

 精一杯の返答。しかし質問した男の子は困惑顔であった。
 そんなに具体的な数字で言ってほしかったのか!?
 いや、無理だから! そんなことわかんないから!!

「はい、じゃあ次は後ろの女の子」

 とりあえず質問コーナーは続く。

「はぁい、おじさんはけっこんしていますか?」


 仕事にまっっったく関係ねぇっ!!


「いえ……していません」

「あはははー、してないんだってー」「ほらねー」「やっぱりー」

 後ろで頷きあうなよっ! ほらね、とかやっぱり、とか言うなよっ! しまいにゃ泣くぞ、こんにゃろうっ!

「はい、つ、次はそこの男の子」

 微妙に笑いを堪えながら喋るハルちゃん。
 おのれ、覚えておくからな……。

「おじさんはどれだけきゅうりょうをもらっていますか?」


 言えと!? 子供たちの前で安月給を暴露しろとっ!?


「な、ないしょです……」(←かなり頑張っている)

「えーっ!?」「ないしょかよー」「おとなっていつもさー」

 その一斉にブーイングをあげるのはやめてくれ!? ここはメジャーの球場か!? アウェーなのか!?

「つ、次は、そこの、女の子」(←必死に笑いを堪えている)

「……」(←かなり憔悴ぎみ)

「はぁい、そのぱそこん、もっと近くでみせてもらっていいですか〜?」

 前列にいた女の子は、なぜかパソコンに興味津々。
 身を乗り出して言って来た。

「触らなければいいですよ」

「わぁ〜」「ぼくもみる〜」「わたしも〜」

 一斉に押し寄せる小学生。
 何!? このパソコン、何がそんなにこの子たちを惹きつけるの!?

「みんな〜、触っちゃだめよ〜」

 大事があってはいけないと先生が慌ててみんなに注意する。
 関係ないが、この先生、かなり胸が大きかった。

「こら、押すなよっ!」「いた〜いっ!」「なにすんだよぉっ!」

 押し合い圧し合い、狭い部屋が子供たちいっぱいで溢れ返る。
 さながら満員電車、もしくはライブ会場のような様相に。
 当然、悲劇は起こった。

 ――ぶつん

 一瞬モニターが揺らいだ後、事切れるかのように真っ黒になってしまったモニター。

 ――ぶぅぅぅん……

 低いファンのまわる音が途絶え、沈黙したパソコン。
 誰がやったのかはわからない。
 誰がひっぱったのかはわからない。
 見事にパソコンのコンセントが抜けていた。
 つかパソコンのコードは全て後ろにパソコンの後ろにまとめられているわけで、これを抜くには後ろにまわらなくてはならないのだが……小学生たちは小柄な体格を活かし、机の下からもぐりこみ、いつのまにやらパソコンの後ろにも子供たちがいた。
 恐らくこの後ろにいる子達の誰かがコードを踏んだのか引っ掛けたのか、それとも引っ張ったかしたのだろう。
 だが、誰がやったとかそんなことはどうでもいい。
 これにより、今日頑張ってきた入力したプログラムのほぼ全てが失われ、そして、今現在動いている生産ラインが止まろうとしていたのであった。

 ――がしゃん

 キーボードに顔面を突っ込んで倒れる私。
 終わった。何か色々終わった。

「あ、おじさんしんだー」

 何故だか喜ぶ子供たち。

「ひぃぃ」

 事態に気付き、慄く先生。

「はは、あはは……」

 笑いを絶やさぬハルちゃん。(乾いてるけど)
 様々な騒動と混乱を引き起こし、


 『ありがと〜ございました〜』


 子供たちは満面の笑みを浮かべて帰っていったのであった……。

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2006年10月23日

No.216 The 銭湯

 今日もクタクタになって帰宅する。
 さすがに連日泊まりこみ、というほどではないが、それでも1日頑張って働けば、人間誰しも疲れがたまる。
 たまった疲れは洗い落とせ。
 これが日本人の思想、伝統だ。
 そう、疲れたときこそ水を惜しげもなく注ぎ込み、じっくりと適温に暖めた湯船に浸かりこむのだ。
 そして湯上り後はコーヒー牛乳でも飲んで、涼みつつ本を読みながらうとうとし始めたらあとは寝るだけ。
 そうすれば翌日、疲れも残さずまた元気に働けるってもんである。
 誰かも言っていたよな、風呂は命の洗濯だ、と。

「ああ、そういやすっかり忘れてたわ」

 帰宅早々、風呂に入ってサッパリさせたかったのだが、うっかりさんな母は風呂を掃除し忘れていた。
 時刻は8時半。今から掃除して水を張り、沸かしていたのでは10時になってしまうではないか。
 私が欧米人なら、シャワーで済ますところだが、日本人な私はシャワーごときで満足はできない。
 こういうとき、庶民の強い味方が存在する。

 かぽーん♪

 そんな効果音が非常に似合う、銭湯である。
 私のうちの近所には、そんなに大きくはないものの、サウナと電気風呂を備えた銭湯がある。
 150円支払うだけで誰でも利用できるこの場所は、町民の憩いの場として長く親しまれてきた。
 私も昔はこの銭湯を週に3,4回は利用していたものだが、最近ではめっきり行くこともなくなったものだ。
 でもまぁこんな状況である。利用しない手はないではないか。

「あれ? アニキどこ行くの?」
「あれ? お兄ちゃんどこ行くの?」

 帰って来たばかりだというのにまた出かけようとしている私を、弟と妹が目ざとく発見し、声をハモらせて質問する。
 風呂が沸いてないから銭湯へ行く。そう告げると...

「じゃあ俺も行く」
「じゃあ私も行く」

 と、これまた綺麗にハモった。さすが双子である。
 その時、携帯が鳴った。タカである。

「今から遊びに行くから」

 さすがミスター非常識。「行っていい?」ではなく、すでに「行くから」と決定事項となっている。
 今からは銭湯へ行くから、と告げると、「じゃあ俺も行く」 とのこと。付き合いの良い奴である……。

 私、弟、妹、タカ、タカの妹。

 なんと総勢5名で銭湯へ向かう。実に多彩な顔ぶれである。
 ちなみにタカの妹を見たのは久々であった。

「銭湯へ行くっつったら、私も行くって言うから連れてきた」
「こんばんわ〜。ご一緒させてくださいね〜」

 兄と違ってとても礼儀正しい妹さんは、ペコリと頭を下げて挨拶してくれた。
 この丁寧さのDNAが、なぜ兄にはまったくないのかが不思議でならない。

「こ、こんばんわ」

 タカの妹さんの登場で、いきなり緊張する弟。
 実は弟はタカの妹に惚れていたりする。
 この手のことには奥手なのか、まったくリアクションを起こそうとしないので、一切進展はしていないが……。

 このメンツが揃って銭湯へ行くのだ。
 何かないほうがおかしい。

 とりあえずは無事銭湯に到着。“桜湯” の暖簾をくぐり、女性陣とは別れ、番頭さんにお金を支払い脱衣所へ。
 脱衣所へ入った瞬間裸のおっさんが3名、前も隠さず談笑していた。
 ちょっと吐き気がした。パンツくらい履けよ。

 ともあれ服を脱ぎ、たたみ、鍵をかけ、いざ出陣。
 中からはちょろちょろと水音が聞こえ、視界には湯気がいっぱいにたちこめていた。うん、銭湯へ来たって感じだ。
 数名の先客がいたが、もう9時ということもあって数人しかいない。
 銭湯のマナーとして、まずは湯船に浸かる前によく身体を流す。
 それからタオルは湯船に浸けないように。
 あとはゆっくり湯船に浸るべし。
 気持ちいい〜……。疲れが湯に溶け出していくかのような錯覚を覚えるほどだ。極楽である。

「銭湯なんて、ひっさびさやなぁ」

 弟もリラックスしている。
 弟は今、受験勉強で忙しい。こういうところで疲れを癒すのも良いだろう。

「12、13、14、15、16……」

 一方、タカと書いてバカと読むもう一人のおっさんは、何故か腕立て伏せを始めていた。なんでやねん!

「筋トレしたら汗でるから、汗を流れ落とす風呂でやるのが効率的じゃね?」

 それがまぁ家の風呂場でなら良い。だがここは公共の場である。
 間違っても銭湯でやることではない!

「じゃあ勝負しよう!」

 腕立て50回、腹筋50回を真っ裸で行った後、タカはそう言い放った。
 何故 「じゃあ」 なのかはわからない。
 が、タカは何事においても勝負が大好きなので、こういう申し出はよくある。

「なんで風呂場に来て腕立て伏せで勝負せなあかんのだ」

「違う違う、銭湯らしい勝負しようぜ! そう、どっちが長く湯船に浸かっていられるか、我慢比べ勝負だ!」

「疲れをとりに来たのに、なんで疲れるようなことせにゃならんのだ。一人でタイム計って記録でも作っとけ」

「つまらん男やな〜お前は。そんなんだから2ヵ月後にハルちゃんにふられることになるんだぞ」

「不吉な予言をするなっ!」

「そう、お前が俺に負けたら予言どおりになてしまうだろう。もちろん逃げも論外である。くくく、どうする?」

 わけのわからんことを言う奴である。

「弟くんはやるよな?」

「別にええよ」(あっさり)

「はい決定!! 負けたら晩飯オゴリな!」

「……なんでそうなる」

 結局勝負をすることに……。

 唐突だが、湯船に長く浸かっていられる方法をご存知だろうか?
 湯船に長く浸かりすぎると逆上せてしまう。
 それが我慢比べの負けとなってしまうわけだ。
 ならば逆上せないためにはどうすればよいか?
 そんな方法は存在しないが、逆上せ難くする方法はある。
 頭を冷やせばよいのである。
 頭が湯だってしまうから逆上せてしなうのだから、タオルを水に浸すなどして頭を冷やせば、体はあったまっても平気なのだ。

 確か、NHKの朝の連続テレビドラマでやっていたことである。
 私は毎朝NHKの連続テレビドラマを観ていたので知っていた。
 勝負は最初から決していたのである。

 1位、私。
 2位、弟。
 3位、タカ。

 言いだしっぺが負ける、典型的な例であった……。
 タカは10分ちょいしかもたなかった。
 浸かる前に筋トレなんかするからだ。

「じゃあ、根性なしのオゴリで晩飯ということで」
「ゴチになります、根性なしさん」
「ありがとう、根性なしさん」
「ご馳走になります、根性なしの兄さん」
「お前ら根性なし根性なしってうるせぇッ!!」

 今日は皆晩飯を食べてきていたので、明日、タカのオゴリで食べに行くこととなった。何故か妹とタカの妹も一緒で。

「あー、コーヒー牛乳がうめぇ」

 湯上り後、特にタカを泣かせたあとの一杯はうまい。
 疲れも吹っ飛んだし、今日は良い気分であった。
 たまには銭湯もいいね。

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2006年10月22日

No.215 ダービースタリオンP 9レース目

 久々ですが、細々と続けていました。

 前回までの我が牧場のG1馬は2頭。
 シックスルビーが阪神JF、桜花賞の2勝。
 カヤノスパイラルがNHKマイルカップ、スプリンターズSを2勝、マイルCSを2勝、高松宮記念、と計6勝で殿堂入り。
 この時点で50年以上をプレイしていたりする。
 よくこの牧場、潰れないもんだ……。
 その後、コンスタントにG1勝ち馬が誕生しているので、サクっとご紹介。

 グランドスラム×バックウィードの仔、カヤノミストラル。
 父、グランドスラムは米国産の海外馬で、確か7億くらいだったと思う。
 ミスプロ系で、バックウィードと配合すると、バックパサーとネイティヴダンサーのクロスとなる。

 カヤノミストラルは父の成長が普通なのに、晩成。
 晩成馬らしく、2歳、3歳は条件戦でうろうろ。
 4歳でようやくオープンに上がるが骨折。
 もう引退させたろか、と思ったが晩成という言葉を信じて我慢。
 その甲斐あってか、5歳でようやく花開く。
 重賞初挑戦となった平安Sで後方から直線、ごぼう抜きの末脚を魅せると、続くG1フェブラリーSでもウイングアロー以下を5馬身ぶっちぎって一気にトップホースへと駆け上る。
 その後、安田記念、宝塚記念と芝のG1レースに挑むが3,4着と惜敗。
 だがダートではモノが違うのか、秋はエルムS、武蔵野S、そしてジャパンカップダートと3連勝。

 ――しかし

 翌年、ぶっつけで連覇に臨んだフェブラリーSでまさかの競争中止。
 なんと予後不良になってしまった。
 開いた口がふさがらない凄惨な光景に、しばし呆然。
 アルプス山脈からローヌ河谷を通って地中海に吹く一陣の風、ミストラルは砂上で名を上げ、砂上に散った。

 そして、時同じくして2頭の馬が産まれた。
 1頭は父、スペシャルウィークと重賞3勝の母、シックスルピーの仔、カヤノスペシャル。ルビーじゃないよ、ルピーだよ。念のため。
 そしてもう1頭はカヤノスパイラルを父に持った良血、シーブリーズメロディとの仔、カヤノラビリンス。
 2頭は同じ日に産まれ、順調に、一緒に育って行った。

 デビューが早かったのがラビリンス。
 スピード、スタミナ、根性、気性難と4拍子のコメントを頂戴した期待馬は、何故か新馬戦に登場したシンボリクリスエスに人気を譲るものの、直線、内を強引にこじ開けて4馬身突き抜ける快勝。
 2戦目、早くも重賞、新潟記念に挑む。
 このレースが圧巻。
 スタートで大きく出遅れるものの、新潟の長い直線を最後方から急襲。
 居並ぶ間もなく全馬を切って捨て、早くも重賞ウイナーとなった。
 1ヶ月の放牧を挟み、休養明けの一戦は適正距離を図るためと、京王杯には他馬がでるために、東スポ杯2歳Sに出走。
 ここも直線だけで全馬を最後方からぶっこ抜き、圧勝。
 3連勝で朝日杯へ向かうこととなった。

 一方、スペシャルウィークの仔、カヤノスペシャルのデビューは入厩直後にソエがでたせいもあり、10月となった。
 これまたスピード、スタミナ、根性、落ち着きがあると4拍子揃った期待馬。
 新馬戦、1頭だけ重賞級の馬がいたものの、4角で先頭に踊り出ると、そのまま押し切る強い競馬。
 ダビスタでは差しが圧倒的有利なので、先行してしまったときは負けかと思ったが良く踏ん張ってくれた。
 続く次走はこれまたいきなり重賞、京王杯2歳Sに格上挑戦。
 今度は追込に徹し、直線、栗毛の怪物グラスワンダーをもアタマ差だけかわして勝利。
 2連勝で一気に朝日杯へ向かうことになった。

 そしてカヤノラビリンスとカヤノスペシャルは無敗のまま、朝日杯で衝突。
 実はこの2頭、鞍上が横山典弘だったりする。
 ここは3連勝のカヤノラビリンスに横山典弘を乗せることにした。
 まぁ父がカヤノスパイラル、ということで多少、思うところがあったわけである。
 カヤノスペシャルには武豊、と思ったが乗ってくれないので、池添騎手に依頼。

 レースは道中、後方でラビリンスとスペシャルが馬体を並べて待機。
 同じ勝負服、人気の両頭が後方に揃って待機という、珍しい(?)光景となった。
 勝負は残り800メートルで動き出す。
 スペシャルよりも内に位置していたラビリンスが前々へと早めに上がっていく。

 そして4角から直線へ。

 前々へ移動したラビリンスが手ごたえよく残り200mで先頭集団に並びかけ、一気に先頭へ躍り出る。
 スペシャルは外へ持ち出し後方一気。まさに池添の騎乗、と言った感じだ。

 逃げるカヤノラビリンス。
 追うカヤノスペシャル。

 2頭の馬体が再び重なったその瞬間がゴールであった。
 決着は写真判定。

 結果、僅かにカヤノラビリンスがハナ差で競り勝った。
 我が牧場の生産馬によるワン・ツーフィニッシュというこの上のない結果で朝日杯の幕は閉じた。

 ――そして翌年

 ラビリンスは弥生賞。
 スペシャルはスプリングSを制して迎えた皐月賞では、またもや2頭のマッチレースとなった。
 しかし残り100mで失速したラビリンスを尻目に力強くストライドを伸ばしたスペシャルが一冠目を制した。

 競馬の祭典、日本ダービー。

 この出走表にラビリンスの名前はなかった。
 出走間近になっての調教で骨折してしまったのである。
 ラビリンスの分まで頑張るぞ、とばかりにスペシャルが出走。
 レースでは追込を指示。

 ――が

 ゲートでポンと飛び出したスペシャルは、そのまま2,3番手の位置でレースを進めるという、デビュー以来なかったポジション取り。
 直線、早くも抜け出しを図ったスペシャルだったが、後ろから音速の末脚をもってしてフサイチコンコルド、ではなくシンボリクリスエスとテイエムオペラオーとタニノギムレットとジャングルポケットが襲い掛かってくる。

 結果3着。

 よく踏ん張ったのだが、テイエムとクリスエスにはかわされてしまいダービー制覇はならなかった。

 そして秋からはラビリンスも復帰。

 セントライト記念、ラビリンス2着。
 神戸新聞杯、スペシャル1着。
 菊花賞、ラビリンス1着、スペシャル3着。
 有馬記念、スペシャル1着、ラビリンス4着。

 翌年。

 日経賞、スペシャル1着。
 産経大阪杯、ラビリンス1着。
 天皇賞春、ラビリンス1着、スペシャル2着。
 安田記念、スペシャル1着。
 宝塚記念、スペシャル1着、ラビリンス2着。
 毎日王冠、ラビリンス1着。
 天皇賞秋、ラビリンス1着、スペシャル2着。
 ジャパンカップ、ラビリンス1着、スペシャル5着。
 有馬記念、スペシャル1着で2連覇、グランプリ3連覇。ラビリンスは2着。

 翌年。

 ラビリンスは再び骨折したため、とうとう引退。
 スペシャルは凱旋門賞を目指して戦うが、阪神大章典2着、天皇賞春3着、宝塚記念4着と衰えを感じ始める。
 それでも鬼のオーナーは現役続行。
 毎日王冠2着、天皇賞・秋5着となったが、ジャパンカップで奇跡の復活。
 しかしその後、疲れがでてしまったため有馬は自重し、引退。

 カヤノラビリンス 16戦11勝
 主なタイトル:天皇賞春・秋、ジャパンカップ、菊花賞、朝日杯

 カヤノスペシャル 22戦11勝
 主なタイトル:有馬記念2回、ジャパンカップ、宝塚記念、皐月賞、安田記念


 なんつーか、ゲームなのにこの2頭のマッチレースが楽しくて楽しくて……。
 自作自演とはいえ、ここまでのライバル関係を作れたことが嬉しい。
 ゲームとはいえ、こういう遊びって楽しいね。

 ラビリンスは気性難だったが安定感抜群だった。
 2戦目の新潟記念以降、入れ込んでたことがなかったし、不思議である。
 スペシャルも安定感はあったが、それよりもコンスタントにレースに出られた頑強さが良かった。
 デビュー前にソエがでた程度だしね。

 強さで言えば、ラビリンスのほうがちょっとだけ強かったと思う。
 スピード・根性は互角だったが、スタミナがラビリンスの方が上だった。
 おかしい、父カヤノスパイラルは短距離馬だったのにな。

 これで2頭とも殿堂&種牡馬入り。
 ライバルの戦いは種牡馬となってからも続く! のか?


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2006年10月20日

No.213 とある午後の風景

 ブログで最近仕事がヒマになった、的なことを書いたその翌日、会社に泊り込みでの残業となった。褒めたらこれかよ!!

 ・
 ・
 ・

 昨日は出社すると、私の顔を見るなり皆、騒然となった。
 そう、私の顔面が逆整形したのかよ、的な酷い有様になっていたからである。

「何、(ハルちゃんと) 喧嘩でもしたん?」
「(姉と)したよ! アイツ、もう絶対ゆるさねぇ!」
「え!? もう(ハルちゃんと)別れ話に進展!?」
「昨日ほど(姉と)縁を切りたいと思ったことはないね!」
「(ハルちゃんと)何があったんだ?」
「(姉の)蹴り喰らって2階から落ちたんだよ」
「マジで!? (ハルちゃんって) そんな凶暴な人間やったん?」
「(姉なんか) 人間じゃねぇよ! 悪魔だよ!」

 ざわざわざわ、とざわめく周囲。
 この時、私は聞かれるままに答えてしまったが、全然話が噛みあっていなかったということに気付いたのは、お昼にハルちゃんと一緒にご飯を食べた時のことである。
 ハルちゃんは憂いを湛えた表情で私に言った。

「なんか、私、Blueさんと別れる話になってるんだけど……」
「は? なんで?」
「Blueさんが、私の事を鬼だ悪魔だとか、絶対ゆるさないだとか、もう縁を切りたいとかなんとか……」
「ええ!? なんでそんな話になってんだ!!! …………あ」

 この時になってようやく誤解に気付いた私であった。
 ハルちゃんには必死に謝って誤解を解いたが、同僚の誤解が解ける日はいつになるのやら……。

「それにしても、お姉さん、強烈やったね……」
「無茶苦茶しよる。常識ってもんがないねん」
「いっつもあんな感じなの?」
「そうだよ」
「……Blueさんの生傷が絶えないワケ、わかったっすよ」
「……わかってくれましたか」

 そう言って、ハルちゃんお手製の鳥そぼろ弁当を食す私とハルちゃん。
 口の中が切れているので、噛むごとに切れてるところに当たって痛い。

「それにしても、よく2階から落っこちて無事だったねぇ」
「初めてじゃないから、一応受け身はとったよ」
「受け身ってすごいね……」
「と言っても、後頭部を手で守って丸まっただけなんだけどね」
「ちなみに、2階から落ちたのは何回目?」
「……4回目だったかな」
「……なんで生きてるの?」
「……俺もそれが不思議で仕方がないんだ」

 そう言って、買ってきたデザートのプリンを食す私とハルちゃん。
 口の中が切れているので、こういう優しい口当たりが嬉しい。

「そういえば、なんでお姉さん、帰ってきたの? お仕事じゃなかったの?」
「それがなぁ……私が水曜日の予定を聞いて、部屋を片付けたから勘付いたらしくて、抜けてきたんだって」
「……そこまでするんだ」
「あれで看護婦って、信じられる?」
「えええ!? お姉さん、看護婦なの!? あのバイクで病院へ!??」
「そう。爆音轟かして毎日通勤してるみたいだよ」
「す、すごいね……パワフルだね」
「普通、看護婦さんって癒しの存在のハズなんだけどね……」
「あ、あはははは……」(←もはや笑うしかないようだ)

 そう言って、しみじみとお茶をすする私とハルちゃん。
 口の中が切れているのでお茶の染みること染みること。

「そうそう、あのあと妹さんと話したっすよ」
「へぇ、なんて?」
「お兄ちゃんをよろしくお願いしますって言われちゃった」
「あんにゃろう……」
「それから、えっちぃ本は天井裏だって教えてくれたよ」
「ぶッッ!」

 そう言ってお茶を吹きむせる私と、それを見て笑うハルちゃん。
 へぇ、バレてたんだ……つか、そんなとこまでチェックするなよ……。
 姉だけでも充分恐ろしいが、最近妹も恐ろしいと感じる今日この頃であった。

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2006年10月19日

No.212 大変な1日 後編

注:これは後編です。
 まだ前編を見ていない方は No.211 の前編を見ていただいたほうがより楽しめる(?)かと思われます。


 そんな注意書きから始まった後編。
 ハルちゃんを我が家に招き、とうとう我が部屋へと足を運ぶ。
 片付けた。うん、片付けたんだけど……。

「いや〜!! なんか不潔〜!」

 みたいなことを言われちゃったりしたらどうしよう、と思う次第。
 いや、間違ってもそんなこと言わないとわかってはいるんだけど……。

「ヤバイ本は大丈夫か?」

 脳内から聞こえて来るタカの声。大丈夫です!!
 さすがに天井裏までは覗かないでしょ。

「ふふふ〜。楽しみだな〜」

 ハルちゃんの笑顔が非常に怖い。
 その笑みが凍り付きませんように……と願いつつ扉をオープン。

「お〜、広いっすね〜」

 お決まりとなった第一声。

「私のワンルームマンションが馬鹿みたいだよ」

 そりゃこっちは田舎ですもん。

「あるのはお馬さんのポスターなんだね。
 好きなアイドルのとか張ってるのかと期待したのに〜」

 そんなんおりまへんがな。

「結構片付いてるんだね。いつもこんな感じ?」

 ……汗。

「えっちぃ本はどこに隠したの?」

 ……滝汗。

「ゆうさんが、まずはベッド裏を見ろ、って言ってたけど」

 そんなベタな。

「でも本がいっぱいだねー」

 読書の秋だからね。(違

「地震起きたら全部崩れるんじゃない?」

 不吉な予言をしないように。ちゃんと本棚は金具で固定してますがな。

「おー、これ、ボトルシップってやつ? かっこいいね」

 某主人公ではないので、触られても気にしまへん。

「CDとかもいっぱいだね〜。DEEN がいっぱいだぁ」

 そりゃもうファンですから。

「KinKi Kids はないの?」(←ファン)

 妹なら持ってる。

「なんか、面白いね〜」

 左様でございますか。

 こんな調子で部屋を見回るハルちゃん。
 私は落ち着かないけど、とりあえず窓際に腰をかけた体勢で、見られるがままにしておいた。
 なんというか、自分の部屋を見られる、というのは胃に悪いね。
 腰をかけた窓枠が、古いからギシギシ言ってるけど、そんなの気にならないくらい緊張し、身構えていた私であった。

 で、一通り見て落ち着いたのか、その隣に腰を下ろすハルちゃん。
 カフェオレを飲みつつ、例の怪しげなプリッツもどきを食べる。

「これ、何味なの……?」

 悪くはないが、なんだか不思議な味であった。
 ほどなくしてプリッツもどきも食べ終わり、カフェオレも飲み終わる。
 
「で、我が家はどないですか?」

 とりあえず気になっていたので感想を窺う。

「思ったよりおっきいから圧倒されっちゃったっすよ。うーすけくんは可愛いし、面白いね。子供のとき来てれば、絶対かくれんぼしたくなるよね〜」

 隠れたまま発見されずに放置されるくらい、隠れ場所は豊富だよ……。
 微妙に忘れ去りたい過去を穿り返され、へこむ私。

「私も鬼だったときに、見つけられなくて帰っちゃったことあるなぁ」

 お前だ!! お前のような無責任な奴がいるから私みたいな繊細な子が小さい頃に傷つくんだーっ!!

「私じゃないけど、ごめんなさいーっっ!!」

 謝るハルちゃん。
 なんだか知らんが、妙なところで昔の過去に決着がついた。

「めでたしめでたし」

 お前が言うなよ……。

 ・
 ・
 ・

 そんな感じでくだらない話で盛り上がり、いつものペースになっていく。
 私たちはくだらない会話で時間を潰すのが好きなのだ。
 時には口論になっちゃうこともあるけれど、今日はそんなこともなく、穏やかな時間が流れていった。

「静かだねー」

「今日は誰もいないからねー」

 そんななか、なんつーか、不意に緊張する瞬間が訪れた。
 そういや誰もいない家の中、私の部屋に女性がいるというシチュエーションなわけで……。
 唐突に沈黙、静寂。
 この展開は、もういっとくべきなんだろうか、などと頭の中で目まぐるしくまわり始める私。

 ――が

 ドゥルンドゥルンと遠くから聞こえてくる排気音がその静寂を打ち砕いた。
 そしてその音はだんだんと大きくなっていく。
 まずい……まさか……そのまさかである。
 TRXに跨って、姉が帰ってきたのである……。

「うっわー。おっきなバイクだね」

 もはやこの日、何回目の「おっきいね」発言だったかはわからないが、窓から身を乗り出して姉のバイクに見惚れるハルちゃん。
 私も窓枠から身を乗り出して固まった。
 もう滝のような汗が背中を滴り落ちている。

 ヘルメットを脱いだ姉は、さっと2階を、私の部屋を仰ぎ見た――瞬間、目が合う。
 終わった。なんつーか、色々終わった……。

 でも何故? 姉は今日は勤務日だったハズで、いつもなら夜の8時。遅ければ10時くらいまで帰ってこないのに!
 現在の時刻は昼の3時半。
 もう学校が終わっている時間なので、そろそろ妹と弟がヤバイかな、とは思っていたのだが、まさか姉がここで帰ってくるだなんて計算外もいいところである。
 そうこうしているうちに階段を上ってくる足音が聞こえて来る。

「えっと、あの人がお姉さんなんだよね?」

 ハルちゃんは私の真っ青な顔色を覗き込みながら言った。
 平時ならそのままキスでもかましたいくらいだったが、今の私にそんな心の余裕はない。

 ――ガラッ!!

 ノックもなく開くドア。
 そこには姉が仁王立ち。
 怖いから、怖いから!!

「弟が世話になってるようで」

「あ、始めまして。ハル(一応本名を名乗ったけどここではハル、で)って言います」

「なんか不埒なことはされへんだか?」

 ハルちゃんが自己紹介した次のセリフがそれであった。
 不意をつかれたのか、ぽかーんとしているハルちゃん。
 で、言葉の意味を理解し赤くなってうつむくハルちゃん。

 ――で、その行為を誤解する姉。

「この不埒もんがーっ!!」

 いきなりキック。いきなり顔面に蹴り。
 そりゃこっちは座っているので、完全に回避不能なわけで。
 そして忘れてはならないのが、私は窓際にいたということ。

 めきっ。

 時代を感じさせる古い窓の木枠。
 それ自体になんら罪はないのだが、姉の蹴りで吹っ飛ばされる私の体重を支えてくれるには、ちょっと無理があった模様。

「うおおっ!?」
「きゃあああッッ!!??」

 ハルちゃんの悲鳴、初めて聞いたなぁ。
 などと暢気なことを考えられるほどスローモーションで2階から転落。
 幸い、夏に頑張って伸びてくれた雑草が私を受け止めてくれたおかげで、大事には至らず、だが……。

「Blueさん、大丈夫!!?? って、イヤアアッ!! お姉さん、誤解ですっ! 何もしてません! してませんしされてませんからっっ!!」

 さらに上から本を投げつけようとしていた姉に、すがり付いて止めてくれる勇敢なハルちゃん。
 ちなみに私は、雑草が受け止めてくれたとはいえ無傷とは言えず、蹴られた顔面を抑えながら苦しみにのたうちまわっていたのでありました。

 普通、死ぬから。

 限度というものを知らない人。それが姉である。

「ただいまー。お兄ちゃん、庭で転がって何してんの?」

 帰宅早々、苦しんでいる私を楽しそうに木の枝で突っついてくる妹。
 もうやだ、こんな家……。

 ・
 ・
 ・

「……ごめんね、私が家に行きたいって言ったばっかりに」

 帰りの道中、落ち込み、しきりに謝るハルちゃん。
 間違ってますから。謝らないといけないのはハルちゃんじゃないから!

 家を出たいなぁ、と本気で思った1日が、こうして終わったのでありました……。

 どなたか、良い物件しりませんか?(マジ)

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2006年10月18日

No.211 大変な1日 前編

 本日、休日!!
 最近になってようやく会社の業務が落ち着いてきた。
 まぁこの静けさも1ヶ月程度の余命だと思われるが (年末は大変なのよ……) 暇なのはいいことだ。忙しすぎるのは身体によろしくないよね。
 そんなわけで、今日はハルちゃんも休み。
 付き合い時初めて日も浅いカップルが、休みの日が重なれば当然デートするのは必然といえよう。うん、たぶん。
 今日はそのハルちゃんのリクエストにより、我が家に出張鑑定、ならぬ私の家のチェックに参られることとなった。事件である。

 さて、ここで問題。私の部屋は綺麗でしょうか?

 答えは否。
 もう汚いことこの上ない、男の住まいである。
 とてもじゃないが20代のうら若き娘さんをご招待できる部屋ではない。
 以前片付けたのは、そう、3,4ヶ月前に光回線の工事に業者さんが来てくれることとなったそれ以来か? それ以降はもう散らかり放題、好き放題。
 そこらへんにモノ、モノ、モノが散乱しており、足の踏み場もありゃしない。
 こんな部屋にお嬢様を招待できるほど私の神経は図太くないわけで、当然、久方ぶりの大掃除と相成った。
 日曜、午後からビリヤードの試合なので午前中にどったんばったんと掃除を開始。

 ……そこを目ざとく姉と妹の視線が絡んでくるわけです。

「ほほう……あやつが珍しく部屋を片付けておるわ」
「お姉さま、きっとよからぬことを企んでいるに違いありませんわ」
「妹よ、そのよからぬこととは一体なんじゃ? 具体的に申してみよ」
「ではでは、これはわたくし、察しますに、“があるふれんど” なるものを呼ぶのではないのかと思われますわ」
「ほっほっほぉー。あのヘタレに があるふれんど とな。それは愉快愉快。これは是非、邪魔をしてあげなくてはいけないわねぇ」
「ほっほっほ、お姉さまもお人が悪い」
「ほっほっほ」

 こんな会話をしているのかどうかはともかく、なにやら勘付かれた様子。
 まずい……これは非常にまずい。
 だが大丈夫。水曜日の予定は、家族全員分、それとなくチェックしてある。
 姉は仕事で出勤。妹と弟は学校だ。
 大丈夫、問題はないはずだ……。


 ――そして水曜日


「うー、どきどきするなぁ。昨日楽しみであんまり寝られなかったっすよ」

 私の家に向かう車の中、ハルちゃんはいつになく緊張していたように思う。最も、1番緊張していたのは紛れもなく私であり、だからそのように見えただけかもしれないが……。
 ハルちゃんの住んでいるマンションから私の家まで、約30分。
 普段なら弾む会話もぎこちないまま我が家に到着した。

「うっわ。聞いてたけど、本当にでっかいね」

 そう、うちは道場なんかやってるだけあって無駄に広い。
 無駄、というのは、庭や池の手入れとか、夏は草むしりとか大変という意味で、広くて得なことなんて全くないのだ。手間だけがかかるので、広いというのはデメリットしか感じられないのであった。

 まずは玄関。
 お出迎えしてくれるのは、コイツ。

 うのすけ.jpg

 確か No.100で紹介したと思うのだが、覚えている人はいるのだろうか?
 ミニウサギの『うのすけ』、通称 うーすけ である。

「うわー。生うーすけくんだ! かっわいー!!」

 ハルちゃん大興奮。
 以前から携帯で撮影したうーすけは見せて上げたことがあるので知っていたのだが、実物をみるのはこれが初めてである。
 うーすけは人見知りしないタイプで、家族だろうが初めての人だろうが、人の気配を感じるといつも隅っこのほうでうずくまっているのに、弾かれたようにしてケージの前面にへばりつく。
 そして 「餌くれろー」「なでれー」「遊んでくれー」と愛嬌を振りまくのだ。
 無論、ハルちゃんも例外ではない。
 つか、いつも以上に愛嬌をふりまくうーすけ。

「きゃー、今舐められた! この子、人懐っこいねー」

 だんだんその愛嬌はエスカレートし、ついには指を舐めだしたうーすけ。
 舐めるな! ハルちゃんを舐めていいのは私だけなの!!
 つか、コイツ、妹の友達が来たときも異常に懐いていたような……。
 もしかして、ただのエロウサギなのか!?
 可愛い顔してえげつないウサギがいたもんである。

 ちなみに 「飼い主に似たんだね」 とか思った人、大間違いです。
 うーすけの正式な飼い主は姉です。あしからず。

「はぁ、可愛かったぁ……」

 玄関でうーすけを心ゆくまで堪能したハルちゃんは、とても満足そうであった。

「じゃ、どうする?」
「あのね、道場って見てみたいんだけど?」
「道場? なんで? 面白いものなんてないよ?」
「道場なんて滅多に見れないから、見てみたいんっすよ」
「まぁいいけど」

 というわけで、次は道場へご案内。

「うっわ、広いね〜」

 なんだか感想がそればっかりである。

「畳の匂いがすごいね〜。ここで殴ったり蹴ったりするの?」

 物騒だな、おい。そんなことしません。
 ここで行うのは柔道です。

「ねぇねぇ、これなんて書いてあるの?」

 道場の真ん中に書かれた難しい行書体? の4文字熟語。
 そういや私も知らないや。今度聞いてみよう。

「風林火山?」

 甲斐の虎かぃ。
 絶対違うと思うぞ。

「うん、飽きた」

 一面畳だもんね。そりゃそうだ。
 というわけで次は庭へ。
 なんつーか、順序が色々間違っている気がするが、気にしてはいけない。

「うーん、広いねぇ」

 だから、感想そればっかりだってば。

「これだけ広いと、野球とかできそうだね」

 できまへん。池ポチャありの野球なんてやってられるかぃ。

「池に鯉がいるんだねー」

 違います。縁日ですくった金魚を放したら、でっかく成長したんです。

「よく食べる金魚なんだね……」

 私もそう思います。

「うん、飽きた」

 だろうね。
 というわけで、喉が渇いてきたので台所へ。

「なんだか時代を感じるね」

 台所は地面がむき出しで、庭を拡張してトタンで覆っただけ、というアバウトな作りだったりする。
 おかげで冬は寒いわ夏は蒸すわで大変なのだ。
 冷蔵庫にあったアイスコーヒーでカフェオレを作り、適当にお菓子をひっつかむ。

「なんか、珍しいお菓子だね……」

 プリッツ?.JPG

 適当にもったお貸しは、友人が香港で買ってきたプリッツもどきであった。
 ハルちゃんが引くのも無理からぬことであろう。
 まぁ、たぶん大丈夫。食えると思うよ。うん。
 というわけでこのカフェオレとプリッツもどきを持っていよいよ私の部屋へ。


 長くなってきたので明日に続きます。


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2006年10月16日

No.209 旧友再会

 普段から当たり前のことが出来ないというのはどういう気持ちなのだろうか?

 例えば視力障害。
 今まで視えていたものがまったく視えなくなる。
 世界が暗闇に覆われ、日光の暖かさは肌で感じることが出来るが、その光はまったく届かない暗黒の世界。
 我々は普段から視力の良い悪いはあるにしても、意識せずとも景色を楽しんだり、テレビを観たり、信号が青に変わるまで待つことができる。
 だけど、いきなり目の前が真っ暗になったら?
 理解は出来るが、そうなった時の自分を想像することができない。
 だが、現にこの世の中には目の見えない人がいるのだ。

 例えば急に立てなくなったら?
 今まで普通に両脚で歩いていたのに、脚に力が入らず、まったく歩くことが出来なくなったとしたら?
 トイレに行きたいのに自由に歩くことが出来ない、すぐ手の届くところにあるテレビのリモコンがやけに遠く感じたり、階段を上り下りするのだって人の手を借りないとできなくなってしまう。
 理解は出来るが、そうなる自分を想像することが酷く困難だ。
 だが、現に歩けない人はこの世に存在する。


 私の中学の友人に、そんな障害を持つ奴がいた。
 ソイツは聴力障害で、耳が全く聴こえない。
 小学生の頃に聞こえなくなったらしく、以来、ずっと無音の世界で過ごしてきたという。
 一応補聴器を耳につければ、周囲の話す声や、テレビのアナウンサーが喋っていることを聴いたりはできる――が、その内容はさっぱりわからず、「ザーッ」という砂嵐のような音にしか聴こえないのだという。

 普段から何気なくテレビを観、音楽を聴き、ゲームを楽しみ、朝を目覚まし時計の鳴る音で目を覚ます。
 そんな当たり前の音が周囲から聴こえなくなってしまったら?

「もう慣れた」

 ソイツはそう言うが、それまでにどれほどの苦労をしたのか、私にはわからないし、想像することができないのだ。
 でもソイツはとっても気の良い奴で、いつも笑い、くだらない冗談ばかりを口にする、とても前向きな奴だった。

「会話するのにも筆談とかできるし、身振り手振りでも結構理解できるし、手話が分かる奴となら意思疎通も完璧だし、そんなに苦労しないよ。音楽とか聴けないのは残念だけど、ゲームはそれでも面白いし、映画も字幕なら楽しめるからな。それに車のクラクションに気付けなくても、俺は体が頑丈だから轢かれても全然平気だし」
「あかんがな!」

 そんな風に、自分のハンデを冗談にできるくらい前向きで、楽しい奴だった。ただ少し口は悪かったが。
 中学卒業後、彼とは疎遠になったが、私は彼が好きだったし、彼も気さくに話しかけてきた。放課後もよく遊びに行ったりしたものである。
 

 そんな彼と、今日偶然再会した。
 相変わらず遅くなってしまった仕事の帰り道、ジャンプを立ち読みしたかったので本屋に寄ったところ、数年ぶりだというのに変わらないソイツを発見したのである。

「よう、久しぶり!」

 彼は音が聴こえない。補聴器もつけていないので、背後からの呼びかけに応える事はできないというのに、私は帰り際だった彼を捕まえ、後ろから声をかけた。
 すると彼は振り返り...

「おお、Blue か!? 久々やなー」

 反応したのである。
 私はそりゃもうびっくりした。
 彼曰く、数年前に、まだ多少難はあるものの、治ったのだと言う。
 医学の進歩なのか、奇跡なのかはわからないが、とにかく事実、彼の聴力が戻ったのだという。

「良かったなー、おめでとう!」
「ああ、ありがとう」

 彼は恥ずかしそうに、でも嬉しそうな顔をして頭をかいた。

「好きなアーティストもできたし、世界が変わったわ」

 世界が変わった、と彼は言った。
 どんな風に変わったのか、私にはそれを想像することができないが、たぶんそれはとても素晴らしいことなんだろうな、と思う。
 そう思うと、本当に我が事のように嬉しくなった。
 仕事が遅く、憂鬱な1日だったが、その1日の終わりだけは本当に幸せを分けてもらったかのように心があったかくなった気がしたが、

「せやけど、Blue の声、初めて聴いたけど、オッサンやなー」
「やかましわ!」

 ――瞬間、冷めた。
 奴は昔から口が悪かったが、耳が聴こえるようになってから言語レパートリーが急激に増えたせいで、中学時代以上に口が悪かった。

「耳は良くなったみたいだが、口は悪くなったな……」

 私の嘆きの呟きは小さすぎたようで、彼には届かなかった……。

「タカのほうがオッサンやぞ!」
「あっはっは!」

 彼は中学時代とは変わらず、笑っていた。
 その笑いが、以前よりも本物の、心からのものであるように思えたのは、中学時代の彼に失礼かもしれないなぁ。

 その後、久々に意気投合してご飯を食べに行き、タカも電話で呼び出して昔話に花を咲かせ、楽しい1日となった。

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