2007年04月27日

No.374 奇跡の価値は

 本日有給休暇2日目。
 昨日はマキちゃんの家庭訪問のため有給を、今日はゴールデンウィークも休みがないため、その代休として有給をとったのである。――だと言うのに...

「なんだこの家は。お茶菓子のひとつもないのかね?」

 同じく非番で暇をもてあましたタカが、何の前触れもなくやってきたのであった。
 ハルちゃんも一緒に休みをとってくれたというのに、これじゃどこにも遊びに行けないではないか、このバカタカめ!! ――しかも

「じゃあさ、みんなでパチンコ行こうぜ。最近ハマってんだ」

 などといいやがる。
 誰がパチンコなんぞするか。
 私はギャンブルは競馬だけ、いや、ちょっと競艇もするけど、とにかく競馬だけだと決めているのだ!! ……お金がもたないから。
 なので、却下しようとしたのだが――

「パチンコかぁ、最近行ってないなぁ」

 などと言うのだ、ハルちゃんがっ!

「え、ハルちゃんパチンコやったことあるの!!?」

 初耳である。いや、マジで。
 ハルちゃんのことならなんでもとは言い過ぎかもしれないが、その性格や趣味、果てはホクロの位置などわかっていたのだが、パチンコをしていたとは知らなかった。

「ゆうさんに付き合わされてね、何度か行ったことあるよ」

「……なるほど、ゆうさんならやってそうだ。納得した」

 そんなわけですったもんだのすえ、我々はホールへと足を向けたのであった。
 なんでこうなる……。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 その扉を隔てた空間は、異次元だった。
 けたたましいほどの膨大な音、音、音。
 音楽とアナウンスとパチンコ玉の音。
 色んな音が乱反射し、洪水となって溢れかえるホール。
 耳を劈く怒濤のサウンドが、私の鼓膜を破らんとして震わせる。

「ぐあああ、うるせえええ」

 そう、わたしゃこれが苦手なんだ。
 競馬の歓声ももの凄いものがあるけどさ。
 なんでこんなうるさいところで皆、平気な顔して座っていられるんだろうか?
 煙草の煙も鬱陶しいし、ほんと耐え難い場所である。
 速攻で帰りたくなったのだが...

「とにかくブルータスよ、勝負だっ!!」

 と、この音に負けずに指をつきつけ、もはや恒例となった勝負をもちかけてきたのがタカである。
 そして――

「5時までに出球が少なかったほうが今夜の夕食を奢る! じゃ、散ッ!!」

 そう言って一目散に走っていくタカ。
 最近こっちが返事する前に開始するんだよな、アイツ……。

「ブルーさん、パチンコ知らないんでしょ? 私が一緒についてってあげるね。もっとも、私も数回しかしたことないけど」

 と、勝負を挑まれた彼氏は彼女にホールをエスコートされるのでありました。

「何か知ってるヤツ、ある?」

 ホールを見て周りつつ聞かれるもものの、さっぱりである。

 わかるものと言えば、北斗の拳とプロゴルファー猿、あとはウルトラマンセブンくらいか。冬のソナタとかわからんし、海物語とかいう聞いたことがあるだけのものは知っているうちに入るまい。
 そしてあとは――

 CRエヴァンゲリオン 〜奇跡の価値は〜

 くらいである。
 ハッキリ言って北斗の拳やプロゴルファー猿は知っているだけで、原作を読んだことがないし、第一趣味じゃない。ウルトラセブンも言うに及ばず。
 となれば、自ずと選択肢は限られようというものだ。

 ちなみに一通り観て回った際に、タカは冬のソナタを打っていた。
 しかも大当たりしているらしく、例のテーマソングが流れていた。
 出遅れもいいとこである……。

 その出遅れを挽回すべく、迷った末に結局エヴァンゲリオンに決めた私は、早速どうすればいいのか? 先生と化したハルちゃんに問う。

「とりあえずこれまわしていればいいから」

 と言って出っ張り(ハンドルね)を指さし、

「で、真ん中のところに玉をいれれば図柄が回転するから、それが揃えば大当たりだよ」

 と説明してくれた。
 要するに、確率勝負というわけだ、と理解した。
 他にはたぶん真ん中に入りやすい釘の並びだとか、前日、前々日の大当たりデータだとか、そういう台を選ぶ基本というやつがあるんだろうけど、私はサッパリわからなかったので適当に座った。
 そしてお金を投入し、それで玉を買う。
 ジャラジャラと小気味よい音を立て、どこともなく滑り流れてくる玉。
 私の挑戦が始まった。

 ・
 ・
 ・

「玉、なくなった」

 が、一瞬で私の玉は飲み尽くされた。
 玉はひとつにつき4円(と書いてあった)。
 1000円を投入して購入した250個の我が分身は、5分と経たずして台に飲み込まれてしまった。
 真ん中に入って図柄が回転したのは10回ほど。
 リーチしたのが2回だけという有様だ。

「まぁ1000円で当たりがくるほど良くはできてないっす。ほら、どんどんお金を入れる」

 マジか!? 5分も経たず1000円がなくなって、さらにどんどんお金を投入しなければならないなんて、パチンコとはなんという恐ろしい遊びなのだ!!?
 これが競馬なら、1000円分どの馬につぎ込むか、どの種類の馬券を買うかを充分に検討したのち、買ったらレースが始まるまで待機。そして1分〜3分ほどのレースを楽しむことが出来て、かつ終わった後はその検討も当たっても外れてもまた楽しいというのに、この違いはなんなんだ!?

「うぅ、なんという恐ろしい遊びだこれは。誰が考えやがった」

 そこんところは是非知りたいところである。
 知ったところで現在の自体になんら変化があるわけではないが。
 そう、知らなければいけないことは他にある。

「ちなみに当たる確率ってどんなものなんだ?」

「えっと、そこに書いてあるよ」

 よくみれば小さい字でその台の特徴が書いてある。
 大当たり確率、1/344.9。
 なんてこった、6ゾロの確率(1/36)より低いのかよ!!

「当たるわけないじゃんっ!!」

「いやいや、そこをなんとかするのが面白いのよ」

「そんな……聞いたこともやったこともないのに、できるわけないよっ!」

 などとシンジくんみたいに叫ぶも、この勝負からは逃れられないわけで(いやまぁ逃げれることは逃げれるけど、心理的にね)、結局2000円目もあっけなく飲まれる私。
 そして3000円、4000円と飲まれていき...

「あのさ、そういや俺、5000円しか財布にいれてこなかったんだけど……」

 余分なお金を極力持たないようにしている私は(だってあると使っちゃうから)、残りは1000円札1枚しかなかったのであった。
 ハルちゃんは、さながら綾波レイがニッコリと笑うかのような表情で...

「銀行なら向かいにあるよ」

 と言い放つ。なるほど――

「襲えというのかっ!!」

「違うッ!! 普通に卸しなさいッ!!」

 あんた、それでも家計を切り盛ってくれるパートナーかッ!!
 こんな簡単にお金をドブに捨てるが如く消費していっていいのだろうか?
 そもそもなんで私はパチンコを打ってるんだ?
 なぜこのような勝負を受けたことになっているんだ?

「うぅ、なんでこんなことに……」

 私の小さな呟きは、膨大な音の洪水に掻き消されて消えるのみ。
 このまま私はお金を消費していき、果てはタカに夕飯まで奢らねばならぬというのか……。

 思考はネガティブに、気分は絶望に支配されかけたそのとき――奇跡は起こった。
 1/344.9の確率が、この5000円目にして訪れたのである。
 冬月が2つ揃ってリーチになると、ミサトさんが液晶画面で大写しとなり、エヴァの発進を告げる。
 こんなシーン、5000円目にして初めてだ。
 台のエヴァは吼えるし、なんだかわけのわからない熱さがそこにある。
 液晶画面では第3使途、サキエルと対峙するレイの零号機が、パレットライフルで次々と図柄を打ち抜いていく。

「おお、なんか知らんが凄いな」

 そして...完全に打ち抜き使途を完全撃破!
 4の冬月が揃ったのである。
 おお、この時だけは輝いてるよ、コウゾウさん!!
 テーマソング、残酷な天使のテーゼと共に玉が出る出る。
 ハルちゃんに教えてもらってレバーを引き、ドル箱に玉を収めていく。
 うーん、凄いなー。

 その後、チャンスモード、時短100回というのに突入。
 これはなんか真ん中に玉をいれなくても100回図柄が回転するらしい。

 そして...

 その時短も終わろうかというときに、今度は初号機が発進。
 第何使途だったかは忘れたが、ゼルエルだっけか? トイレットペーパーみたいなのをシュルシュルと伸ばして斬りつけ突っついてくるやつを完全撃破。
 しかもシンジくんの7で大当たりし、今度は確変に。
 確変とは、次の当たりが保証されているという、すばらしい当たりのことである。
 2回目ともなるとドル箱がいっぱいになり店員さんが箱を交換してくれたり、(さっきも流れていたらしいけど)ホール内で当たりをアナウンスされたりで大変だ。

「おお、なんかすげぇな」

 その後のことはハッキリ覚えていない。
 零号機や初号機、弐号機が暴れまわり、さらには暴走なんかしたりして久々にエヴァをもう一度帰って観たいなぁ、なんて思ったりした。
 ともかくなんか当たりに当たりまくって、気がつけばドル箱もばんばん積まれていて、通っていく人が横から覗き込んだりと色々大変なことに。
 しかもいつのまにか後ろで打っていたハルちゃんも大当たりし、(ハルちゃんは清流物語とかいうやつを打っていた)なんだか凄いことになってきた。

 そして、時短中、アスカが

 


 とまぁ、こんな感じで覚醒して、


 


 こんな感じのレアっぽい大当たりシーンの曲が流れたりで、何度目かわからないけど凄いことになったのである。
 他にも確変時に魂のルフランが何度も流れ、Fly Me to the Moonもいつだったか忘れたけど1度聴いた。
 後で調べたらこの機種には4曲あるらしいので、全部聴いたことになる。
 すごいぞ、私。
 そして5時となり、換金に。


 ・
 ・
 ・

「2万か……」

 タカが呟く。
 パチンコには勝つに勝った。
 しかし

「おお、9万円にもなった!!」

 私には叶わなかったのである。
 私が30000個くらいの玉に対し、タカは7000個くらいしかなかったからだ。
 ちなみにハルちゃんは2万円儲けている。

 勝敗は決した。

 かくして我が家の家計は、ビギナーズラックで潤うこととなった。
 夕ご飯も勝負に勝ったのでゴチになったし(ちなみに今回は串カツ)。
 
「でもパチンコって面白いだろ?」

 その面白さを説き、また行こう、と促すタカ。
 しかし――

「五月蝿いからもういい」

 私は勝ち逃げしたのであった。
 やっぱあんな確率に頼るパチンコより、自分で考えてレースを楽しめる競馬のほうがいいもんなぁ。

 さて、この臨時収入を何に使おうか?

「ローン返済っすね」

 ハルちゃんは現実派であった……。


posted by BlueTasu at 00:00| Comment(4) | TrackBack(1) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
パチンコ大勝おめでとうございます。
しかも3人でいって全員勝ちは奇跡に近いですw
Posted by グリフ@パチンコはプロ級 at 2007年04月28日 10:04
ども、グリフさんコメントサンクスです!
3人の全員勝ちは奇跡ですか?
まぁ確かに、みんなに勝たれていたら店の人は商売上がったりでしょうしね……。

とりあえずパチンコは勝ち逃げすることにします。
競馬で還元してるしさ……。
Posted by BlueTasu at 2007年04月30日 03:35
初パチンコお疲れ様です。そして勝利おめでとうございます。

僕も正直、あの喧騒の中椅子に座ってお金を突っ込んでいくと言う状況は耐えられません。なので一度もやったことはありません。

でもまぁ、せっかくの臨時収入ですし、多少は贅沢に使ってもいいんじゃないかと思います。
Posted by 荒屋敷零壱 at 2007年05月01日 00:48
 ども、荒屋敷さんおひさです。コメントさんくす。

 パチンコ、ほんと疲れました。
 座っているだけでハンドルを回しているだけなんですよね、パチンコって。
 あれの何が楽しいのかと...まぁ今なら少しわかりますが、やっぱり騒がしいのには耐え難いものがありましたね。
 まぁ中でもエヴァは音が大きい機種のようで、一際五月蝿かったですけど(^^;

 臨時収入はほとんどローン返済に。
 あとはサカつくの複垢作成のためだったりとか、これから始まるやきゅツクのためにとっておこうかなぁと思っています。
 PS3が欲しい……とはちょっと思いましたが、プレイ時間がないしね。
Posted by BlueTasu at 2007年05月01日 04:58
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パチンコ エヴァ3 当たり集その9 攻略法の情報
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Weblog: パチンコ 攻略するには これだ!!!
Tracked: 2007-12-07 11:52
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