2006年08月02日

No.129 異議ありな世界戦

 なんだかなぁ……。

 私はあんまり亀田興毅が好きではなかったのだが、ボクサーとしての資質は濃密な練習による賜物であり、実力と努力なしで注目を集めれるものではないことは知っている。
 だから亀田興毅のキャラクターはともかくとして、ボクサーとしての彼は嫌いではなかった。
 むしろ今まで相手を選んで戦ってきたとはいえ、無敗にKO率の高さなど、どれをとっても好みであったと思う。
 言うならば、亀田興毅は競馬のディープインパクトなわけだ。
 だけどディープは有馬で負けた。
 初めて本モノの古馬とぶつかり、一生懸命走ったけれど、負けてしまった。

 亀田興毅にとって、今日の世界戦は間違いなくディープの有馬記念だった。

 フアン・ランダエタの初回の一撃によりダウンを奪われる。
 中盤なんとか持ちこたえるものの、クリーンヒットのない我慢の展開。
 つか、亀田得意のボディーも、逆にもらってしまって足が止まっていた。
 亀田がやりたかったことを、フアン・ランダエタはやってのけたわけだ。

 確かにあのふらふらの亀田を仕留め切れなかったランダエタにも少々失望した。
 だが11ラウンドでも左ストレートをもらい、ふらふらになりながらクリンチで逃げ回る展開。
 まぁ正直、判定は6〜7ポイントはランダエタの勝ちだな、と思った。

 が、結果は2−1で亀田の勝ち。

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 雄たけびを上げる亀田。
 たぶん、この雄たけびに同調して興奮した人は少ないだろう。
 疑問符のつく判定に納得がいかず、首をひねっていたはずだ。

 確かに中盤は盛り返した。
 だが、試合内容は明らかにランダエタの勝ちだったと思う。

 ミニマム級に続く2階級制覇を逃したランダエタは「亀田はすごく弱い選手。それは皆さんも試合を見て分かったでしょう」
 1ラウンドにダウンを奪った場面を振り返り、「あそこで倒せると思った。もう一押ししようと思ったらゴングが鳴ってしまった」
 27歳のベネズエラ人に悔しさはうかがえず、「判定について抗議するつもりはない。彼が望むならまた日本で試合をしたい」と笑顔で引き揚げたそうな。

 内心どうだったかはわからない。
 勿論世界ベルトという目標を獲られたわけなのだから、悔しいはずがない。
 この1戦をもって、亀田を世界チャンピオンと認めた人はいないはずだ。
 そしてそれは勿論本人も含まれる。

 ディープインパクトには1敗が刻まれたが、翌年その真価を発揮し始めた。
 それは嘘偽りのない、強さだけが真実、真っ先にゴールへ飛び込むことだけが強者の証明となる競馬の世界だから。

 だが、人間の微妙な採点によって無敗を守られた亀田――本来つくはずだった黒星が白星となった亀田には、この試合以降、絶対に黒星を喫するわけにはいかなくなったハズだ。
 これまで築き上げてきたキャラクターや人気に現在はなんとか疑問符だけですむが、1度目の敗北による2度目の失態を犯したとき、全てが崩壊するだろう。
 今日負けなかったことが、次の敗北で彼を終わりにしてしまう。

 今回の判定は、あらゆる意味で両者を不幸にしたと思う。



posted by BlueTasu at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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