2006年04月17日

No.34 モンスターハンター2 〜其の弐〜

 私の家ではまだネットワーク設備が整っておらず、未だにナローバンドな回線である。
 よってモンスターハンター2にハマってはいても、肝心のオンラインではプレイできない。
 しかしどうしてもオンラインがやりたい私は、友人を巻き込んで回線を小分けしてもらい、暇さえあれば彼の家に上がりこみ、オンラインを堪能している。
 とはいっても、やはり遊べるのは週に3,4時間程度だ。
 そんな少しの間しか接続できなければ、ハンターランクもなかなか上がらない。
 だが、コツコツと繰り返せばいずれ上がるもの。

 今日、私はついに30の壁を越えた。

 ハンターランク30以下と31以上では大きな違いがある。
 それは上級と下級という差だ。
 31になれば、大神殿にある上級クエストを受けることが出来る。
 上級、と言うだけあり、全てにおいて敵の攻撃力や体力などがパワーアップしている。
 ランゴスタが1回斬っただけでは倒せなかったりとか、ヤオザミの一撃がドスイーオスのとび蹴り級になっていたりとか。

 そして、ハンターランク31になると、今までお目にかかれなかった敵とも闘える。
 今回挑んだモンスターの名は、『ラージャン』
 漢字にすると、金獅子である。

 ――――――――――――――――――――――――


 噴煙舞い散る火山エリア。
 初めて挑むラージャンというモンスターに、私の心は高鳴っていた。
 新しい敵と闘うということは、勝てば新しい素材が手に入るということである。
 その素材からどんな武具が作れるのか? 私の楽しみはそこであった。

 ラージャン――金獅子。

 名前通りなら金色の獅子であるはずだが、初めて相対したときの感想は、黒いドドブランゴ、であった。
 金色ですらない、見事な黒、良く見ればこげ茶色? のドドブランゴである。
 なぜこれが金獅子なのか?
 私の疑問はのちに解明されるが、この時点ではわからない。

 ラージャンには火と氷属性が効果的。

 そういうアドバイスを最初に受けていた私の武器はフロストエッジ改。
 ドドブランゴの牙を必死に集めて作った、愛着のある片手剣だ。
 私はそのフロストエッジ改を構えることなく、まずは回避専念で相手の攻撃パターンを見極めようとした。

 まず第1発目。

 ラージャンの口から黄色い息がみえた瞬間、電撃を纏ったエネルギーボールのようなものが一直線に飛んでいく。
 その姿は、ドラゴンボールの大猿が口からエネルギー波を放つ様に酷似していた。

「うおおっ!」

 その1発目のエネルギー波で、仲間のガンナーが 消し飛んだ
 一撃死 である。

「ありえん、なんだコイツは!!?」

 チャット会話に「!」マークが飛び交う。
 たった一撃で上級ハンターが浮き足立つ。
 そう、彼らもラージャンは初顔合わせなのだ。

 ラージャンの攻撃は、もちろんそれだけではない。

 私は黒色のドドブランゴ、と言ったが、ラージャンはドドブランゴより一回りも二回りも大きい。
 その巨体で、ドドブランゴと同等、いやそれ以上に素早く動く。
 しなやかなバネのごとき瞬発力と、圧倒的な破壊力。
 ドドブランゴのように後ろ側に跳躍する攻撃もあれば、キリンのようにジグザグに跳ねる突進もある。
 一瞬にして跳躍し、その下の地面を抉るエネルギー波もある。
 特に厄介なのは、両腕を左右に振り回しながら突っ込んで行く攻撃で、

「デンプシーロールかよっ!!」

 と思わず叫んでしまった一撃は、喰らえば天高く舞い上がる。
 その破壊力もデンプシーの如し。また仲間が倒される。
 すでに2度死んだ。もうあとがない。
 このままでは3死は免れないだろう。
 しかし負けるのであれば負けるなりに、何か次に繋がるヒントがほしい。
 一方的に蹂躙されて終わるのはイヤだ!

 私は敵の攻撃を詳しく観察し、特にエネルギー波を吐く瞬間を狙って攻撃を開始した。
 2度3度、斬りつけて緊急回避。
 その場にとどまったり、欲張って斬り続ければ手痛い反撃を食らってしまう。
 こいつの攻撃力は、とにかくハンパではないのだ。

 やがてメンバーも慣れ始めた。
 攻撃を喰らうものの、喰らったら安全圏へと離脱し、回復を図る。
 回復薬の減りが恐ろしく早かったが、全員見えない何かに向かって無我夢中で攻撃し続ける。
 執拗な攻撃。
 何度も何度も斬りつけ、回避し、また斬りつける。
 うまく立ち回れば倒せないこともないか?
 そう思い始めたとき――ついにラージャンがキレた。

 大型モンスターは攻撃を繰り返すうちに、キレる。
 リオレイアやリオレウスなどは、怒り状態になると口から炎がちらちらと見え、スピードと攻撃力が上がる。
 キリンもその身に電撃を纏い、スピードと攻撃力があがる。
 怒ると見た目が少し変化するのが大型モンスターの特徴であった。

 しかしラージャンはちょっとではない。
 劇的な変化を遂げる。
 黒い体毛に覆われた身体は金色に輝きに包まれる。
 体毛は逆立ち、天を突くかのごとし。
 そう、その姿はまさしく、伝説のスーパーサイヤ人! であった……。

 我々は奴の怒りに触れてしまったのだ。
 おかしい、クリリンは殺してないぞ……。

 圧倒的ビジュアルにしばし呆然。
 そして、その一瞬が命取り。
 素のままでも十分速かった動きに磨きが掛かったラージャンは、ほぼノーモーションで飛び掛ってきた。
 回避する間もなく吹き飛んだ私は壁際に追いやられる。
 ラージャンは、とどめ! とばかりに飛び上がり、特大の電撃弾を放つ。
 青白い電撃弾は、まさしく 元気玉 であった。

 回避不能、直撃、木っ端微塵の大破である。
 これで勝負は決した。
 3死で、スリーアウト、ゲームセットである。

 ラージャン、奴は強かった。想像以上に強かった。
 戦いを終え、ロビーで仲間と再会を果たした最初のセリフは、おつかれ、ではなく

 無理!

 の2文字。
 息ぴったりの大合唱である。
 だが、いつか奴を倒してやる、と誓うのであった。




posted by BlueTasu at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。