2006年03月30日

No.15 FF12日記 〜其の八〜

 臨時ニュースです。
 本日はAランクのモブに挑む予定でしたが、



 絶対無理! あんなの勝てっこねぇっ!



 とのことで、中止となりました。
 ご了承くださいませ。


 討伐すべきモブの名はマリリス。
 どうやらゼルテニアンの洞窟で出現するようだ。

 ゼルテニアンの洞窟は狭く、スライムとリーチフロッグしかでてこない。
 くまなく探したのだが、マリリスらしき姿は影も形もなかった。


 ガセネタか……?


 舌打ちしたい心境で、クランレポートをチェックする。
 すると、「なかなか見つからない、根気よく探せ」 とのこと。
 私は仕方なくメニューをとじ、再びうろうろと歩き出した。
 しかしもうスライムもリーチフロッグも全滅させてしまったため、洞窟内は暇で仕方がない。
 いい加減意味もなく洞窟を走るのは飽きてきた。


 ――そんな時だった。


 足元から、にょろり、と目の前に姿を現した蛇。
 あくび混じりで散策していた私は、一瞬何が起こったのかわからなかった。
 その瞬間に襲い掛かる蛇の牙。

 ざくっざくっざくっっっ!!

 いきなり先頭のヴァンに3連打。
 1000の位のダメージが、3度弾き出される。


「ちくしょう……」


 短い呟きを残して倒れるヴァン。


 リーダーを変更してください。


 リーダーのヴァンが倒れたため、リーダー変更を促され、画面は真っ黒に暗転していた。
 ――ここでようやく私は彼の死を理解する。

 こうして、あっという間に戦闘は始まった。
 そして、始まった瞬間、私はある種のものを想像させた。
 それはFF2のオープニングのような絶望的戦闘の予感だ。


 一応は落ち着きを払いながらも、パンネロにリーダー変更。
 そして一旦メニューを開き、敵を確認。
 ウィンドウには確かにマリリス、となっている。
 こいつがAランクのモブなのだ!
 しかも完璧に不意を突かれた上、奴はプロテス、シェル、ヘイストがかかっているのだ!!
 私は唸るようにして呟いた。


「ひ、卑怯すぎる……」


 こちらが卑怯なことをするのは大好きなのだが、されるのは大嫌いだ! (最悪)
 ともかく反撃――いや、その前に態勢を整えねばならない。
 ヴァンにレイズを、いやフェニックスの尾のほうが早い。
 バッシュは攻撃だ。奴にどれだけのダメージを与えられるのか確認しておきたい。

 フェニックスの尾で復活するヴァン。
 斬りつけて300程度のダメージを与えたバッシュ。

 なんとかいけるか?

 そう甘くはない。
 次なるマリリスの牙が襲い掛かった。
 今度は2連続攻撃で、死にはしないまでも、いきなり瀕死になるバッシュ。

 死ななかっただけでも良しとすべきなのか!?

 奴、マリリスはまだ何の技、魔法も繰り出していない。
 通常攻撃でこの惨状だ。
 こいつにどうやったら勝てるのだ!?

 それは大魔王バーンに初めて挑んだ勇者パーティの心境だった。
 防御していてはダメだ、ジリ貧になるだけだ。
 攻撃に移らなくてはいけない。
 我がパーティが与えられる最大の攻撃を!!


「ミストナァァック!!」


 それは当然の選択にして、残された最後の選択。
 これで倒せなければ――せめて半分は削らなければもうどうしようもない!


 私の必死の思いが通じたのか、次々とコンボを繰り返すミストナック。
 私としては、初めて10連続コンボを達成した瞬間だった。
 今までの最高は7連続コンボだったのだ。


「どうだ!?」


 炸裂する派手なエフェクトの数々。
 私は期待を込めてマリリスを見た――しかし奴は生きている。
 しかも与えたダメージは見れなかった。
 このゲーム、時々与えたダメージの数字が非常に見難いのが悪いところだ。

 しかし敵のHPゲージを見ればどれだけ削れたのかはわかる。
 私は恐る恐る敵のHPゲージをのぞきこんだ。

 ・
 ・
 ・

 その減り具合をわかりやすく言い表すと


 ちょびっと減った?


 程度であった……。
 今までで最高のダメージをたたき出したはずの必殺、ミストナック。
 しかしほとんど効いた様子もなく、まだまだ元気いっぱい、無邪気に襲い掛かってくるAランクモブ、マリリス。
 瀕死だったバッシュは、奴の攻撃を喰らって今度こそ死んだ。
 悪い予感はいつだって正しいのだ。


 に、逃げろーーっ!! 


 まるで巨大ロボットが村に襲い掛かってきたときの村人A的な叫びを上げ、私は脱兎の如く逃げ出した。
 恥も外聞も何もかもあったもんじゃない。
 それは生存という二文字のためだけの疾走。


 ――しかし


 ヘイストがかかった奴の動きはまるで赤い彗星。
 あっという間に追いつかれ、フェニックスの尾で復活したばかりのヴァンがまたもや殺される。
 そしてマリリスは次なる獲物、パンネロに襲い掛かった。

 ゼルテニアンの洞窟は短い。
 しかしマリリスとの戦いはほぼ最奥部で開始された。
 さっきまではあんなにも自由気ままに闊歩した洞窟がやけに長い。
 あっさりと追いつかれ、パンネロもすぐ幼馴染の跡を追うこととなった。

 そして、観戦モードだったはずの残り3人、バルフレア、フラン、アーシェへとパーティが入れ替わった。

「いやぁあああっっ!!」

 思わず叫びながら逃げ出すリーダーの名は、誇り高き空賊、バルフレア。
 バルフレアは、フランという相棒と、アーシェという王女様をしんがりに置いて、洞窟の外を目指して走りに走った!
 背後で聞こえる生々しい悲鳴。
 だめだ、振り返ってはいけない。
 立ち止まった瞬間、マリリスの牙がこの身を襲うだろう。
 全滅したら誰がみんなを生き返らせるんだ? (逃げるときの正当な言い訳)
 のびたたくんや小早川瀬那もびっくりの逃げ足で、空賊バルフレアはゼルテニアンの洞窟から1人生還した。


「シャバの空気はうまいぜ……」


 煙草の1本も吸いたい心境であった……。
 とりあえずフェニックスの尾を……と思ったのだが、セーブクリスタルまで歩くほうが経済的だし早そうである。
 バルフレアは1人、セーブクリスタルがあるベースキャンプに向けて走り出した。


 もしこれがドラクエならば、バルフレアの背後には5つの棺おけが連なっていたんだろうな、などと想像しながら……。


 つづく。



posted by BlueTasu at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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