2006年03月19日

No.4 FF12日記 〜其の参〜

今日も昨日に続き休みだったが、朝から親父にあれせぃこれせぃと色々手伝いを強要される。
連休の最終日だったのに、あまりFFできなかった……。
プレイタイムはようやく8時間を経過したところ。
FFが発売してもう4日目となるのに、まったく進んでいない。

まぁゆっくりやりますか。


――――――――――――――――――――――――――――


「よぉ、トマジ」

 昼の3時頃。酒場・砂海亭の扉をくぐって俺の名を呼んだのは、しばらく遠出するから来ないよ、と言っていた行商人だった。

「どうしたんだ? しばらくは来ないんじゃなかったのか?」

「それがな、ネブラ河に舟がなくて北側へ行けなかったんだよ。それで仕方なく帰って来た」

 ネブラ河は東ダルマスカ砂漠を二分する河で、ほとりにある集落の渡し舟がないと横断できないのだ。

「そうか、そりゃ仕方ないな。で、何を飲む? たまには酒を飲んでいって売り上げに貢献してくれよ」

「おいおい、俺が飲めないのを知っているだろう? いつもの果汁を絞ったのでいいよ」

「へいへい、まいどどーも」

 俺はいつものように、旅の疲れを癒せるような酸味の利いたジュースを彼に作ってやった。砂漠を横断した彼は、そのジュースを一気に飲み干す。これもいつものことだった。

「ふぅ、生き返ったよ。じゃあ早速だが、今回の商品だ。少ないが見てくれ」

「わかった、どれどれ……」

 そして、これもいつも通り、しばらくは商売の話となった。商品の説明、価格のすり合わせから、近隣の情報やモンスターの動きなど、その話は多岐に渡る。商品の取引もそうだが、こういった情報も商売をしていく上で欠かせない。
 そんな話を小一時間ほど交わし一息ついた後、思い出したように再度話し始めた。

「そういえば、砂紋の迷宮ですごい奴を見たよ」

「へぇ、やばそうなモンスターでもみたのか?」

「いや、違う。俺たちと同じヒュムだよ。あれはなんて言ったらいいだろう……そう、クレイジーな奴だった」

「はぁ?」

 クレイジーとは……彼がそんな言い方をするのは初めてだったので、俺は思わず変な声をあげてしまった。

「砂紋の迷宮をチョコボで走っていたときさ。いきなり後ろから凄い大声で 『ワレ、まてやぁっ!』 って怒鳴られたんだよ。その迫力に、思わず止まって後ろを振り返ったんだ」

「ほー」

 俺は適当に相槌をうった。この時点で俺は、その声の主がアイツだとは気付いていなかった。

「振り返って気付いたんだが、俺が声をかけられたわけじゃなかった。そいつは、ほら、そこの掲示板に貼ってある花サボテンを追ってたんだ」

 花サボテン――と聞いた瞬間、俺はぎくっとなり、掲示板に目を向けた。花サボテンはつい最近討伐依頼がきたモブで、賞金がかかっている。アイツは次、何を狙うと言ってたか……?

「花サボテンは、ある程度体力が減ったら逃げるからな。そいつはとどめを刺そうと必死に追っていたよ。その声といい、迫力といい、目も血走っていて、見た瞬間ゾッとしたね」

「へ、へぇ……ソイツ、どんな奴だった?」

 俺は平静を保ちつつ聞いてみた。いや、危惧することはない。あいつのことではないハズだ。俺が知る限り、少し血の気は多い奴だが、普段は気さくで温和なヒュムなのだ。
 ……しかし、俺の考えは甘かった。

「年は16から18だな、まだ若かったよ。髪は金……いや、くすんだ砂色って感じだな。ダガーと、使いこんだ皮の鎧をきていた男だよ。――どうかしたか?」

「い、いや、なんでもない。続けてくれ」

「ソイツ、知らなかったんだろうな。頑張って追いかけて必死にダメージを積み重ねて、花サボテンを追い詰めはしたんだよ。だけどな、追い詰められた花サボテンは無数の針を飛ばしたんだ。いやー凄まじかったね。針千本ってやつさ。全身針だらけになってソイツは倒れたよ。俺も何度か見たことはあるが、あれを喰らって立ってられるやつは見たことないな」

「な!? 死んだのか?」

「ああ。だがな、奴の懐を探ったら――おっと、勘違いするなよ。俺はそんなつもりじゃないからな。……ともかくソイツの身元を確かめられるようなものがないか探ったんだよ。そしたらフェニックスの尾を持ってたんでな、使ってやったよ」(※注:実際はGameOverになりましたが、話の都合上そういうことにしました)

「そ、そうか……」

 俺はホッと胸をなでおろした。
 モブ退治をしている若者で、ソイツの特徴である砂色の髪の毛にダガーを使っている男――俺はソイツについ先日、モブ退治を勧めたのだ。

「ソイツは礼を言うとな、『もっと鍛えないとな……』 と言ってそこらへんにいるウルフやタイニーサボテンを、片っぱしから倒し始めたよ」

「……」

「で、それが行きの話だ。舟がなくて引き換えしたときに、またソイツにあったんだ」

「なに? 帰りも会ったのか」

「今度は追い詰めた後、とどめにエアロの魔石を使ったんだよ。あれは強烈だったね。ライブラでもして調べたんだろうな。花サボテンは風系の魔法に弱いんだよ」

「今度は無事倒したのか」

「いや、奴はツメが甘かったよ。おそらくトドメのつもりで使ったんだろうが、見誤ったな。花サボテンはぎりぎり生きていた。それでまた針だらけになって、ジ・エンドさ」

「ま、また死んだのか!?」

「ああ。またフェニックスの尾を使ってやったけどな。あいつ、それだけ痛い目にあったってのに、『くそぉ、根本的になんとかしないと』 とか言って懲りた風もなく、またウルフやタイニーサボテンを倒し始めたよ。な? クレイジーな奴だろう?」

「……」

 俺は何を言っていいのかわからなくなり、適当に相槌をうっておいた。彼はまだソイツのことを熱心に語っていたが、俺は半分も聞いちゃいなかった。
 ――そのときだった。


「よぅ、トマジ。花サボテン、倒したぜ」

 ウワサをすれば、というやつだ。

「ヴァ、ヴァン……」

「あー!!」

 彼は今、扉を開けて入ってきた若者――ヴァンを指さして声を張り上げた。

「おー、あのときのおっちゃんじゃん。奇遇だなぁ。あのときは助かったよ。ありがとな」

「い、いや、当然のことをしたまでだ……」

 彼はヴァンのことを正視できなかった。かくいう俺もそうだ。
 ヴァンは全身、サボテンのトゲだらけだったのだ。見ているだけでこちらも痛くなってくる。

「お、次はレイスとかいう奴か。場所は……ダウンタウン北ね。よし、行ってくるか」

「な、なぁ坊主」

 来たばかりだというのに、もう出て行く気だったヴァンを彼は呼び止めた。

「全身針だらけだが、もしかしてまた喰らったのか?」

 俺も疑問に思っていたことを、彼は声を絞り出すようにして聞いた。彼は、まさかそんなことはありえない、とでも思っているに違いない。俺もそうだ。――しかし、

「ああ。痛かったけどな。今度は耐えれるまで鍛えたから大丈夫だった」

 なんでもないようにヴァンは言った。そして、俺たちの態度が変なことなど気にも留めず、次のモブの情報をチェックして行ってしまった。
 俺たちはヴァンが出ていった扉を声もなく呆然と眺めていた……。

「……トマジよ、お前あいつを知ってたのか?」

 しばらくして我を取り戻した彼は、ヴァンのことをきいてきた。俺は少し考えた後、

「……いや、俺の知らない奴だった」

 と答えた。

「そ、そうか……」

「確かに、あんたの言う通りクレイジーだったな……」

 ヴァンのやつはかわっちまった……。俺は奥からグラスを取り出し、酒を注いで一気に煽った。

「お、俺も一杯くれ……」

「大丈夫なのか?」

「いや、なんか飲みたい気分なんだ……」

「同感だ、一杯おごるよ」

 俺は彼と初めて酒を飲み交わした。
 今頃ヴァンのやつは次のモブ退治にでも行っているんだろうな、などと考えながら……。


 つづく。



posted by BlueTasu at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ヴァンがLV22とまあまあのペースでプレイ中ですw
戦闘はアクティブにすると完全にFF11と一緒で
FF11経験者としてはこっちの方がやりやすい
ブルさんペースが遅いみたいなのでねたばれに
恐れることなくこのページ見れるよw
Posted by チケット at 2006年03月20日 01:14
コメント多謝。
今日DOCOに何ヶ月ぶりかでINしましたよ。
チケさんはいなかったけどw

私はFF11やったことないのでよくわからないのですが、ファミ通のクロレビでもFF11っぽいとか書いてありましたね。
確かにあの戦闘システムは面白いです。

ペースはかなりスローです。
仕事新しく始めて忙しいんですよね。
そんななかブログ立ち上げるのも大概ですがw

ま、駄文を書き連ねますんで、よければまたお付き合いくださいな。
Posted by BlueTasua at 2006年03月20日 23:49
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